玩具大手タカラトミーの業績が勢いを失っている。2月12日に発表された2020年3月期第3四半期決算は、年末商戦の不振もあり減収減益に転じた。
連結売上高が1319億770万円(6.8%減)になったほか、利益面では営業利益が122億200万円(19.2%減)、経常利益が118億1700万円(21.3%減)、当期純利益が65億9000万円(36.6%減)といずれも二桁減益だった。
これを受けてタカラトミーは通期連結決算予想の売上高、利益を下方修正した。これまで1800億円としていた連結売上高は1640億円に引き下げられた。営業利益は145億円が100億円に、経常利益は144億円から95億円に、当期純利益は95億円から50億円に変更される。
当期純利益では、オセアニアと米国の両子会社で特別損失を19億1700万円計上したことも響いた。期初当初は小幅増収増益としていたが、新しい予想では減収減益となる。
厳しい業績は、玩具市場での年末商戦不調が大きかった。男児向けでは「ベイブレードバースト」の販売が減少した一方で、新規商品の販売も苦戦した。トーディングカードの「デュエル・マスターズ」は軟調だった。女児向けも当初計画を下回った。
「トミカ」や『トイ・ストーリー4』や『アナと雪の女王2』の関連商品販売は伸びたが、国内玩具全体をカバーしきれなかった。
海外向けでは、グローバル戦略商品とした「Rizmo」が苦戦した。さらに今後は中国を中心に新型コロナウイルス感染症の拡大の影響も考えられるとする。第3四半期まででは、北中南米、ヨーロッパは前年同期に続き赤字、オセアニアも赤字に転落した。アジアのみは売上高を3.2%落としたものの増益になった。