IT大手のサイバーエージェントが、アニメの企画・開発に本格的に乗り出す。2018年10月18日、同社は社内に「CAAnimation(シーエーアニメーション)」と名付けたアニメレーベルを設立したと発表した。
CAAnimationはサイバーエージェント内でアニメの企画・開発をする組織となる。エグゼクティブプロデューサーとして落合雅也氏、ゼネラルプロデューサーとしてエイベックス・ピクチャーズにて『Wake Up, Girls!』や『ユーリ!!! on ICE』を手がけた経験がある田中宏幸氏を務める。アニメ業界に人脈のある田中氏を迎えることで企画部門を充実させる。
サイバーエージェントによれば、CAAnimationの役割はオリジナルアニメ事業への参入である。アニメ製作だけでなく、オリジナルアニメのゲーム化展開を含むメディアミックスを目指す。そのひとつとしてグループ会社のAbemaTVでのインターネット配信による連動も視野に入れている。
サイバーエージェントは、2017年6月に、グループのゲーム会社Cygamesと共同で出資規模30億円のアニメファンド「CA-Cygamesアニメファンド」を組成している。
こちらはアニメへの出資を目的として、製作委員会への出資によるネット配信権やゲーム化権の獲得をしてきた。資金の投資先のひとつとして、自社でアニメを企画し、その受け皿としてCAAnimationを設けるかたちだ。
サイバーエージェントグループでは、すでにCygamesでもアニメ事業部やアニメスタジオのCygames Picturesがある。今回のCAAnimationが加わることで、グループのアニメ事業機能はさらに拡張される。アニメビジネスの新しいプレイヤーとしてサイバーエージェントグループの存在感が増している。