2018年6月30日0時からスタートした短編SF映画のクラウドファンディングが、ロケットスタートを切り注目を集めている。映画、アート、音楽分野が得意なMotionGalleryに登場した最新のプロジェクトである。
近未来の宇宙ステーションを舞台にした15分の短編映画の制作費400万円のプロジェクトを掲げたところ、スタートから9時間で目標に達成した。12時間後には約580万円と目標額の145%となっている。
作品は、堺三保監督による『オービタル・クリスマス』。いくつもの有人宇宙ステーションが、地球のまわりを回るようになった近未来の話だ。宇宙ステーションを舞台に、クリスマスに起こった小さな奇跡を描くという。
撮影は米国で行い、CG・特撮、ポストプロダクションは日本でする。全編をまず英語で制作、世界の映画祭の出品を目指す。
監督の堺三保さんは、日本のSF、アニメ、アメコミファンにはお馴染みの存在だ。「ワイルド・カード」シリーズ、『シン・シティ』、『キャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー』など多くの訳書があり、SFの解説・コラムも書く。
アニメでは『機動戦艦ナデシコ』、『星方武侠アウトロースター』の脚本、さらに数多い作品に設定で参加してきた。近作では『ニンジャバットマン』の設定考証、『ダーリン・イン・ザ・フランキス』のSF設定などの仕事がある。
一方で、南カリフォルニア大学大学院映画学部の映画制作コースを卒業するという異色のキャリアの持ち主だ。かねてより映画監督のために準備を続けており、『オービタル・クリスマス』がその作品にあたる。クラウドファンディングで目標額突破したことで、晴れて制作のスタートを切ることになる。
7月にはCGモデリングを開始、日本での特撮と並行して10月に米国で現地俳優を使って撮影。編集や音響を経て、12月の完成を目指す。
クラウドファンディングの期間は2ヵ月あまりで、2018年8月31日まで続く。
短編SF映画『オービタル・クリスマス』 ~聖夜を祝う全ての人に~
https://motion-gallery.net/projects/OrbitalChristmas