作家・田中芳樹の代表作『銀河英雄伝説』が刊行を開始して、今年で35年になる。これを記念して、「35th 銀河英雄伝説~The Art Exhibition」が新潟市と東京・秋葉原で開催される。2017年9月9日から10月15日までは新潟市マンガ・アニメ情報館、10月21日から11月5日までは東京・千代田区のアキバCOギャラリーが会場となる。さらにその後は全国各地を巡回する予定だ。
展覧会はアニメ製作会社で本作の新作アニメーションの制作も進めるプロダクション I.Gとアニメイトグループのイベント企画会社ムービック・プロモートサービスが開催する。幅広い年代に向けて、あらためて作品の魅力を届ける。
展覧会の特長は、“The Art Exhibition”のタイトルが示すようにビジュアル面にスポットを当てたことだ。イラストレーターの加藤直之によるトクマ・ノベルズ版の表紙絵や、今回が初公開になる挿絵原画が展示される。また作品は1988年からOVAで本伝110話、外伝52話、劇場映画3作でアニメ化されているが、その制作で使用されたセル画やデザイン画といった資料も登場する。
さらに田中芳樹の手書き原稿のコピーも初公開。480隻からなる戦艦の模型の艦隊決戦再現コーナなど、ライブならでは楽しさも演出する。
田中芳樹は1952年生まれ。1982年から刊行を開始した『銀河英雄伝説』で一躍名を馳せた。その後も『創竜伝』、『アルスラーン戦記』、『タイタニア』などのヒット作を次々に世に放った。
『銀河英雄伝説』は遠未来、銀河系を舞台に華やかなキャラクターたちが艦隊戦や、知略を用いて激突する。壮大な構想がファンを魅了している。アニメ、コミカライズ、舞台、CDドラマなど、様々なメディア展開をする。
展覧会を開催するプロダクション I.Gは旧作アニメには直接関わっていないが、現在、新たな構想のもと新作アニメーションを制作している。展覧会は新作に向けたシリーズの盛り上げもあるとみられるが、原作やこれまでの関連作品にスポットを当てる充実の内容になった。
I.Gストアの運営など、ファンに向けた事業に積極的なプロダクション I.Gのビジネス展開のひとつとも言えそうだ。
「35th 銀河英雄伝説~The Art Exhibition」
http://www.gineiden-art.com/index.html