東映と東映アニメーション、それにDLEが、海外と協業した新たなコンテンツ創出で協力する。東映アニメーションのグループ会社・東映アニメ音楽出版と、東映、DLEは、2017年8月1日付で合弁会社のコヨーテ株式会社を設立した。
新会社はオリジナルコンテンツの企画開発とプロデュースを目的とする。テレビアニメや映画などを視野に入れた企画開発を目指す。
東映が34%、東映アニメーション音楽出版とディー・エル・イーが各33%を出資、本社は東京都千代田区麹町に置く。代表取締役会長に東映アニメ音楽出版の社長でベテランプロデューサーの森下孝三氏。代表取締役CEOに東映の吉村文雄氏、取締役CFOに東映アニメの島谷浩作氏、取締役COOにDLEの原田拓朗氏が就任した。
東映は日本を代表する映画会社、東映アニメ音楽出版はそのグループ会社東映アニメーションの中で音楽関連の製作・権利業務を手がけている。一方DLEは少人数かつ短期間で制作する独自のアニメのノウハウに定評がある。異色な企業の取り組みとなった。
企画開発ではオリジナルを重視する一方で、マンガや小説を原作とした映像化や既存の有力IPの活性化も視野にいれる。企画立ち上げと作品のプロデュース、IP(知的財産権)のマネジジメントを行う。
また日本だけでなく、中国を初めとしたアジアとの共同企画も推進する。コンテンツマネジメントと海外展開を組み合わせたビジネスモデルになるようだ。
海外ビジネスの拡大もあり盛り上がるアニメビジネスだが、それだけに新たなコンテンツ開発の競争も激化している。
コヨーテではここにDLEのノウハウを活用する。新企画のパイロット版やトレーラーを短期間で制作し、営業やマーケティングに活かす。アニメスタジオ機能を持つことで迅速なビジネスを目指す。海外の協業において、日本の弱点とされることが多いスピード感の不足をカバーする方針だ。