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日本アニメは15.8%減少 2016年国内映像ソフト売上げが厳しい結果
- 2017/3/18
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国内の映像ソフト(DVD、Blu-ray)市場環境の厳しさが増している。2017年3月14日、一般社団法人日本映像ソフト協会は、2016年(1月~12月)のビデオソフトの統計調査を発表した。昨年の映像ソフト市場の動向を明らかにするものだ。
販売用、レンタル用を合算した2016年の総売上金額は2047億2700万円となった。前年比で6.1%の減少。減少率で2015年の5.1%減を上回った。
総売上金額の減少は12年連続となり、長期の低落傾向が続く。映像ソフトの市場は2004年には3753億円であったが、12年間で1700億円の市場がなくなったことになる。2017年は2000億円の大台を維持出来るかが鍵になりそうだ。
2016年は、特に日本アニメの減少が目立った。「日本の子供向け(アニメーション)」とアニメファンの購買が多い「日本のアニメーション(一般向け)」の販売用とレンタル用を合算した売り上げは544億2300万円、15.8%減と二桁の落ちこみとなる。
アニメファンが個人で購入することが多い販売用一般向けは418億4900万円(14.7%減)、こちらの下げ幅もきつい。アニメファン向けの映像ソフト販売は市場全体の減少トレンドに対して、2013年まで堅調を維持していた。しかし2014年より市場全体を上回る幅での減少が続いている。
2016年は劇場では『君の名は。』や『この世界の片隅に』、テレビでは『おそ松さん』、『ユーリ!!! on ICE』など大きなヒットがあり、アニメ全体では盛り上がりを見せた。しかし映像ソフト市場は弱含んだ。
逆に2017年は、『君の名は。』や『この世界の片隅に』、『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』といった大ヒット映画のソフトが発売される可能性が高い。ここで大きく巻き返せるかが、今後の鍵を握ることになる。
2016年の減少幅は大きかったが、国内の映像ソフト市場に占めるアニメーションの存在感は依然大きい。日本作品に海外作品を合せた売上は618億9200万円(前年比15%減)になる。これは市場全体の3割を超える。
また2016年は販売用DVDの平均単価が3285 円と前年比8.4%増、販売用ブルーレイは5137 円で4.1%増となっている。これは「日本のアニメーション(一般向け)」の平均単価が上昇しているためとしている。ここでも市場に対する影響の大きさを感じさせる。