
世界最大規模で大きな影響力を持つアヌシー国際アニメーション映画祭は、2026年は例年より2週間遅れたスケジュール6月21日から27日まで開催される。併設するビジネス部門MIFAもその充実でも広く知られるが、こちら6月23日から26日まで、このほどその2026年開催概要が発表された。
近年、急速な勢いで成長するMIFAだが、引き続き野心的なプログラムを組む。全体を「Mifa タレント」「Mifa ビジネス」「Mifa プロスペクティブ」「Mifaエスパス・デクスポジシオン」の4部門で構成する。教育、ビジネス、ビジョンの共有から、作品取引まで幅広い分野をカバーする。
「Mifa タレント」は、アニメーション業界を目指す学生や若手向けのプログラムで、最新技術の紹介やワークショップ、業界のキーパーソンによるマスタークラスへなどが用意されている。近年MIFAの主要な機能として注目されるリクルート面で大きな役割を果たす。
「Mifa ビジネス」は企業マッチングや企画ピッチといったビジネスの創出だ。さらに展示部門の「Mifaエスパス・デクスポジシオン」がこれを支える。これは企業出展の場所で、作品紹介や各国・各企業のビジネスミーティングをする。2025年は7000㎡の会場に975社が出展、1万8200人が登録参加した。「Mifa プロスペクティブ」では幅広いテーマでカンファレンスやシンポジウム、トーク、プレゼンテーションが設けられる。アニメーション産業・文化の今を共有できる。
映画祭を運営するCITIAによれば、2025年のアヌシーは来場者13万6000人、登録参加者1万8200人にもなった。さらに登録者の半分近くが海外からだった。
こうした映画祭の規模拡大は、宿泊や現地での食事、ショッピング、交通などアニメーションを超えて地域経済にも大きな役割を果たしている。映画祭参加者と主催者CITIAの支出の合算で、2025年は3264万ユーロの地域への経済効果があった。これは3年前2022年と比較して43%もの増加となる。市が投資する1ユーロは地域に71ユーロの経済効果が与え、公的資金1ユーロの投資は地域に約13ユーロの経済効果をもたらすと、CITIAは地域経済への貢献を明らかにする。











