
2025年12月17日、GENDAとブシロードは、海外展開とIP活用を目的に包括的協業のための業務提携を締結した。両社の事業とノウハウを相互に活用し、海外展開における協業をより深める。また作品の体験価値向上でも、協業体制の強化をすることで相互の企業価値向上を目指す。
GENDAは2018年に設立され、アミューズメント施設やカラオケ等の店舗ビジネスを展開するほか、映像やアニメ・キャラクターの開発や運用をするエンタメ・コンテンツ部門を持つ。創立以来積極的なM&Aで急成長いており、2025年1月期で売上高は1000億円をこえる。
国内だけでなく北米、ヨーロッパ、アジアなど海外にも多くのアミューズメント施設を持ち、カラオケチェーン、フォトスタジオなどで合計1100店舗を展開する。ロケーションを持ったエンタテインメント事業の世界展開にとりわけ熱心だ。最近は映画製作・買付・配給のギャガや映画情報サイトの映画コムなどもグループ会社とし、エンタメ領域に広く事業拡大している。
一方のブシロードは、トレーディングカードゲーム(TCG)の制作・販売を中心に多くのコンテンツプロデュースを展開してきた。TCGのほかゲームやアニメ、音楽ライブなどのメディアミックス戦略・プロモーヨンに強みを持つ。
TCGは店舗や大会での対戦などリアルなコミュニケーションが普及の鍵になっている。国内外に多くの店舗を持つローケーションビジネスが強いGENDAとは相性はよいはずだ。まずはブシロード関連作品のグッズ展開やリアルイベントやキャンペーンをGENDAの店舗で実施するとしている。
またギャガがグループ会社に加わるなど作品の製作・配給にも積極的なGENDAにとっては、ブシロードの持ちメディアミックスのノウハウやプロモーション力が今後大きな力になりそうだ。これまで異なる分野で急成長してきた新興企業同士の提携が、今後のビジネス展開にどの程度効果を発揮するかが注目される。







