中国語圏向けに開発 モブキャストとbilibiliが「まどか☆マギカ」新作スマホゲーム配信開始

スマートフォン

日本の人気アニメを活用した中国向けのビジネスが活発な中で、今冬、新たにスマートフォン向けの大型タイトルがリリースされた。日本のゲーム会社のモブキャストと中国の映像配信会社bilibiliは、2016年12月22日より、新作スマートフォンゲーム『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [前編]始まりの物語 / [後編]永遠の物語』の配信をiOS向けに開始した。
ゲームは国内では2013年に2部にわたり劇場公開された人気アニメに基づいてモブキャストとbilibiliが共同開発した。これまで国内にあるゲームのローカライズではなく、中華圏向けに新たに制作されている。アニメの世界観とキャラクターを追求する一方で、現地のユーザーの嗜好に対応した内容になりそうだ。

『魔法少女まどか☆マギカ』は、2011年にテレビ放送を開始した人気のアニメシリーズ。アニメーション制作のシャフトのもと、新房昭之監督、脚本に虚淵玄(ニトロプラス)、キャラクター原案に蒼樹うめといったトップクリエイターが集結した。視聴者の予想を覆す展開、深いテーマ性、魅力的なキャラクタービジュアルから人気を呼び絶大な支持を受けている。
『[前編]始まりの物語』、『[後編]永遠の物語』を含めた3本の劇場映画あるほか、ゲーム、イベント、キャラクターグッズなど広がりを見せている。根強いファンを持ち、アニメ本編の新たな展開も待たれている。
今回ゲーム化された『[前編]始まりの物語 / [後編]永遠の物語』は、テレビシリーズ全12話を新たに劇場版に再編したものだ。ゲームでは作品の世界をトータルに楽しむことが出来るようになる。

モブキャストは2004年に設立されたゲーム会社。スポーツ関連のスマートフォン向けゲームで定評がある。パズルRPG「【18】キミト ツナガル パズル」のヒット作があり、本作の2017年のアニメ化が発表されている。
また日本アニメに特化した投資ファンド「JP IP GLOBAL ASIA FUND(仮)」のプロジェクトを発表するなど、アニメ事業の開拓にも力をいれる。

ゲーム開発の中国側のパートナーのbilibiliは、若者向けのポップカルチャーを中心に2009年に創立された。日本アニメを得意とする映像配信プラットフォームを運営するほか、イベントやゲームにも進出している。今回のゲームはその一環となる。
Bilibiliは10月に中国語版『Fate/Grand Order』の配信もスタートしている。こちらは日本で大ヒットしたゲームで、アニメ化も決定しているもののローカライズにあたる。『魔法少女まどか☆マギカ』はその第2弾となるが、中国語圏向けのオリジナルタイトルでは初の大型タイトルになるだけに、今後の展開は業界関係者から関心を集めそうだ。

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