アニマックスとホリプロ、HTが東アジア・東南アジアで共同プロジェクト


 ア二メ専門チャンネル「アニマックス」を運営するアニマックスブロードキャスト・ジャパンは、ホリプロなどと協力して東アジア・東南アジアを目指した事業開拓に乗り出す。2024年12月23日、アニマックスはホリプロインターナショナル、HT Entertainmentとこれらの地域に向けたエンタテインメントの共同プロジェクトを開始すると発表した。
 フォーカスされる事業は、ライブイベントのプロデュースと運営、それと新たなエンタテインメント事業としている。アニマックスは2009年からスタートした大型アニメミュージックイベント「ANIMAX MUSIX」を国内だけでなく、広州や台北など海外でも実施している。こうした経験を活かすとみられる。新たなエンタテインメント事業についての詳細は、今回は発表がなかった。

 アニマックスは1998年に開局した老舗のアニメ専門局。今年4月に経営がソニー・ピクチャーズ エンタテインメントからノジマグループに経営が移ったばかりだ。
 アニメ分野では国内最大の視聴世帯を持つが、動画配信視聴が視聴者に広がるなかで、今後の成長のためには事業多角化が鍵になっている。今回のライブエンタテイメントでの海外事業を強化は、そうした取り組みのひとつと言っていいだろう。
 ホリプロはタレント・アーティストマネジメントの大手で、今回事業に参加する子会社のホリプロインターナショナルは国内外の音楽アーティスト・声優のマネジメント部門にあたる。現在はシンガポールの大型アニメイベント「Anime Festival Asia」の主催にもなるなど、アジアを中心に海外展開にも力を入れている。こうしたなかでアニマックスやHT Entertainmentとの共同プロジェクトにも乗り出す。

 HT Entertainmentの参加も、共同プロジェクトの注目点だ。同社はホリプロ・グループ・ホールディングスと中国のテンセント・ミュージックエンタテイメントグループ、中国向けエンタテイメント事業を得意とするEarnestの戦略提携にて2022年に設立された。共同プロジェクトは日本だけでなく、中国の音楽ビジネスも巻き込むことになる。
 日本アニメの人気が高まるなか近年は、YOASOBI、Creepy Nutsなどアニメ楽曲を担当することでグローバルな人気を拡大するケースが増えている。アニメ関連音楽のファンは世界に数多い。しかしそうした音楽のライブ体験は海外ではほとんど整っていないのが現状だ。3社の新たな取り組みが、こうしたニーズを埋めることが期待される。

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