月面探査ロボットの共同開発でも話題を呼んでいる玩具大手タカラトミーは、今期の業績も好調だ。2024年1月26日に、24年3月期通期業績予想の上方修正を発表した。
これまで1950億円としていた通期連結売上高を2000億円に引き上げた。年末商戦で日本とアジアで玩具と玩具周辺事業が堅調だった、またキャラクター玩具販売のキデイランドの販売が、インバウンドの影響で大きく伸びたためだ。さらに大人層に人気を呼んだタカラトミーアーツのガチャも好調だった。 売上高は前期の1872億円を6.7%上回り過去最高になり、初の2000億円台となる。
売上の増加が利益も引き上げる。営業利益は135億円から170億円に引き上げられ、こちらも過去最高。経常利益は130億円から165億円に変更される。
ただし当期純利益は90億円の予想を維持した。こちらは米国グループ会社のファット・ブレインのれんを減損処理したためだ。インフレが進んでいることなどから北米で玩具市場が低迷しており、同社の業績にも影響を与えているためだ。
ファット・ブレインは2020年10月に、タカラトミーの米国現地法人TOMY Internationalが4100万ドル約43億3700万円で買収し子会社化していた。買収当時は独立系玩具会社で、玩具・ゲームの小売りと玩具製造・卸売もしている。タカラトミーの米国事業拡大を期待されていた。