在阪大手放送局の朝日放送グループホールディングス(朝日放送GHD)は、2023年10月1日付で、アニメ関連子会社の再編を行った。これまで朝日放送GHDの直接子会社であったアニメーション制作のSILVER LINK.とアニメグッズのゼロジーアクトを、ABCアニメーションの子会社に異動する。
ABCアニメーションはグループのアニメ企画・製作会社だが、両社を傘下に置くことでアニメ事業の中間持株会社の役割も果たすことになる。SILVER LINK.、ゼロジーアクト、ABCアニメーションは、現在、いずれも朝日放送GHDが、100%株式を保有する。
朝日放送GHDは再編の狙いについて、意思決定の迅速化、責任の明確化によりアニメ事業の成長を加速するためとしている。2025年を目標に中期経営戦略達成を目標にグループ内の再編を進めており、その一環となる。
ABCアニメーションは朝日放送GHDのアニメ関連事業を集約する目的で、2016年に設立された。「プリキュア」シリーズや、『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』、「Free!」シリーズなど、幅広い作品を手がける。
朝日放送は近年、コンテンツ部門の強化を掲げており、なかでもアニメは注力分野としている。2020年にSILVER LINK.、2022年にゼロジーアクトを買収、子会社化した。企画・製作だけでなく、アニメーション制作や商品市場の分野で事業拡張を目指している。
当初よりABCアニメーションがアニメ事業全体の中核会社との位置づけであったが、SILVER LINK.、ゼロジーアクトを子会社とすることでグループ事業の一体感が強まる。今後は現在は十分とは言えない、グループ各社の事業連携の推進が期待されることになりそうだ。