ゲーム大手のカプコンは、2021年10月28日に2022年3月期第2四半期の連結決算を発表した。第2四半期までの業績は売上げ、利益とも前年同期比で高い伸びとなり、過去最高を更新した。
売上高は699億9500万円(66.4%増)、営業利益289億2400万円(61.9%増)、経常利益297億2300万円(69.2%増)、当期純利益222億1900万円(71.0%増)である。『バイオハザード ヴィレッジ』や『モンスターハンターストーリーズ2 ~破滅の翼~』など、人気シリーズの新作のヒットが貢献した。
全体の売上高、利益に占める割合は小さいが、近年の傾向である映像事業・ランセンス事業も安定して成長している。ライセンス映像事業の売上高は、28億円と前年同期の12億円から2.3倍と大きく伸びている。営業利益も8億円から15億円となった。
売上増加は自社ゲームタイトルの映像化からもたらされている。7月8日からCGアニメーションシリーズ『バイオハザード:インフィニットダークネス』、8月12日からはCGアニメーション映画『モンスターハンター:レジェンド・オブ・ザ・ギルド』が世界独占配信されている。配信会社への番組販売で売上げを伸ばしたとみられる。
第3四半期以降も、11月から実写映画『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』が海外公開する予定だ。通期連結決算では35億円、営業利益19億円を予想する。
連結売上高は前年も34億円あったが、こちらは米国ハリウッド映画の『モンスターハンター』の公開があったためだ。国内外の有力企業と連携した映像化でカプコンは、安定して売上げを稼ぎ出す構造を作りつつある。