「東京アニメアワードフェスティバル 2021(TAAF 2021)」が、2021年3月12日から15日まで東京・池袋で開催される。昨年は新型コロナ感染症の拡大対策でリアルでの実施は断念したが、2021年は十分な対策を取ったうえで劇場や会場なども活用する。
イベントの目玉はコンペティション部門やアニメ オブ イヤー、特別上映・招待上映、さらに功労部門の顕彰となる。ここに国内外の傑作アニメーションが集まる。
一方でアニメーション業界や教育に関連したトークも、TAAF 2021の見逃せない企画ものとなっている。アニメビジネスに関心がある人には、3月14日11時~12時45分の「アニメーション業界の将来展望1~オリジナルコンテンツをどのように実現させたらいいか~」と同日16時~17時45分の「アニメーション業界の将来展望2 ~海外との共同制作はどのように実現するのか~」が面白いに違いない。
1ではオリジナル作品が少ない日本のアニメ事情がテーマとなる。礒部亜希子氏(ロボット コンテンツ部プロデューサー)、伊藤大樹氏(xpd ドワーフ事業部 プロデューサー)、加藤タカ氏(デザイン/監督/脚本)らが登壇予定。
2のほうではアスラフィルム CEOの望月重孝氏、映像産業振興機構 統括部長の森下美香氏、クランチロール グローバル コンテンツ ストラテジー シニア・ディレクターの山口貴也氏が登壇する。「日本の共同制作は何故進まないのか」をテーマにトークする。
いずれも豊島区庁舎会議室を会場にするほか、オンライン配信もする。参加は無料だが事前の申し込みが必要だ。
アニメーション制作の現場をテーマとするのは、「これからのアニメーション制作 ~フリーウェアの可能性~」だ。「Blender」を取り上げて、アニメーション制作のフリーソフトウェアの可能性を探る。清水暁氏(CloverWorks代表取締役執行役員社長)、小森よしひろ氏(白組、Director / Animation Director)、布山タルト氏(東京藝術大学 大学院映像研究科アニメーション専攻 教授)、りょーちも氏(アニメーター/監督)らがトークを交える。
開催は3月14日13時30分から15時15分まで。こちらも会場とオンラインのいずれの方法でも参加できる。
2021年は、アニメーションのテクノロジーをテーマにする「アニメーション・クリエイティブ・テクノロジー・フォーラム(ACTF)2021」も3月13日にTAAF2021内で実施される。こちらはリアルイベントとオンラインのハイブリット開催。カラーやササユリ動画研修所、東映アニメーションなどが登壇予定だが、参加は業界のプロに限定されている。詳細は日本アニメーター・演出協会公式サイトで確認できる。
若い作り手の息吹に触れられるのが、3月15日12時~14時の「YOUNG POWER 2021」。こちらの会場はとしま区民センター 6F 小ホールとオンラインである。コンペティション部門の学生作品の上映に加えて、一次選考委員を務めたウィットスタジオ・共同創業者/取締役の中武哲也氏、アニメーター/漫画家の渡辺敦子氏が登壇する。
同じ15日には14時45分から続けて国内の学生作品の映画祭ICAFのセレクトプログラムを池袋新文芸坐で上映する。最後には『ピッグ – 丘の上のダム・キーパー』の監督でもあるエリック・オー氏の最新作『OPERA』とメッセージも上映する。こちらは会場のみとなっているので注意したい。
東京アニメアワードフェスティバル 2021
https://animefestival.jp/ja/
2021年3月12日(金)~15日(月)
会場:東京都・豊島区池袋
主催:東京アニメアワードフェスティバル実行委員会、一般社団法人日本動画協会
共催:東京都
日本アニメーター・演出協会
http://www.janica.jp/course/digital/actf2021.html