シュツットガルト映画祭、学生部門最優秀作品に日本のキヤマミズキさん

シュツットガルト国際アニメーション映画祭(Stuttgart International Festival of Animated Film(ITFS))

 ドイツを代表するアニメーションの祭典シュツットガルト国際アニメーション映画祭(Stuttgart International Festival of Animated Film(ITFS))は、5月10日に今年の映画祭の各アワード受賞作品・受賞者を発表した。
 このうち学生の卒業制作部門の最優秀作品に与えられるロッテ・ライニガー・プロモーションアワードに、日本のキヤマミズキさんの『くじらの湯』が選ばれた。キヤマミズキさんは、東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻出身で、『くじらの湯』はその修了作品として制作された。銭湯へ通う母の姿は娘を目を通してみるとまるで映像の魔法の世界。大胆なタッチの手描きの絵はデフォルメーションされ、様々に変容していく。アニメーションの絵の魅力を引き出している。
 審査員は『くじらの湯』が、日本の版画の伝統の幽玄さ持つとする。さらにアニメーションセンスと確かな演出がありて、色、音、身体のリズムを通した感情を見る者に伝えると評価する。

 アワードは映画祭のなかでも、最も脚光を浴びるイベントである。他の受賞作品は短編作品グランプリにはポーランドのAnimoon StudioでTomek Popakul監督が撮った『Acid Rain』が受賞した。
 また長編部門の最優秀作品ANIMOVIEには、フランスの巨匠ジャン=フランソワ・ラギオニ監督の最新作『The Prince’s Voyag』が輝いた。

 シュツットガルト国際アニメーション映画祭は、今年で28回目を迎える総合アニメーション映画祭。世界で数あるアニメーション映画祭のなかでも注目度の高いひとつである。
 しかし、今年初めから世界各地で猛威をふるう新型コロナ感染症の影響で、オンライン映画祭への移行を余儀なくされた。5月4日から6日間にわたり、250以上の作品を配信、100人以上のゲストが参加した。期間中の視聴者数は延べ10万5000人、観客賞の投票には4000人が参加した。
 初めての試みは大きな成果を残した。今後も予定されている、オンラインでのアニメーション映画祭の指針になりそうだ。

 また2021年の開催予定も発表されている。2021年5月4日から9日の6日間を予定している。

シュツットガルト国際アニメーション映画祭
(Stuttgart International Festival of Animated Film(ITFS))

https://www.itfs.de/en/

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