シネコン好調、東映第3Qが増収増益

ファイナンス決算

 映画大手の東映の2020年3月期が堅調だ。第3四半期までに売上高が前年比7.4%増の1072億7900万円と1000億円の大台を超えた。営業利益も4.2%増の179億7500万円、経常利益は4.2%増の207億2300万円、当期純利益は17.2%増の97億3900万円と増収増益となった。
 映画関連事業が堅調だったほか、映画興行事業が好調だった。またイベントなどの催事関連事業も伸びた。

 映像関連事業の売上高は711億100万円(3.4%増)と全体の7割を占める。営業利益は149億9000万円(1.4%増)。
 劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』が大ヒットになり、『劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer/騎士竜戦隊リュウソウジャー THE MOVIE タイムスリップ!恐竜パニック!!』」の稼働もよかった。定番のシリーズ作品に支えられた。このほかキャラクターの商品化権営業、アニメ関連のゲーム化権、海外での「ドラゴンボール超 ブロリー」の劇場上映権販売が好調とアニメの貢献度が高い。

 2019年の映画興行の好調が、個別企業まで波及したのが映画興行事業である。東映はグループ会社ティ・ジョイを通じて205スクリーンでシネコンチェーンを運営するが、これが利益を押し上げた。映画興行事業の売上高は177億1900万円と14.4%増、営業利益は19億8500万円(52.6%増)だった。

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