「銀魂祭り」に200万人超、新海誠、進撃の巨人 AbemaTV 9月視聴ランキングをアニメ席巻

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サイバーエージェントとテレビ朝日が共同で運営するインターネット放送AbemaTVを、アニメが席巻している。AbemaTVが発表した2016年9月の月間番組視聴者数ランキング1位は、「アニメ放送10周年記念!銀魂祭り~人気長編12時間一挙SP~」だった。
またベスト10のうち8番組をアニメが占めたほか、ベスト30でも20番組が「アニメ24」「深夜アニメ」「なつかしアニメ」の3チャンネルからとなったAbemaTVは現在約30チャネルを運営しているが、アニメチャンネルの利用の高さが分かる。

月間ランキングは2016年9月1日から9月30日までにAbemaTVで配信された全番組を対象にしている。アニメ以外にも、ニュース、バラエティ、音楽ライブ、スポーツなどの番組が対象だ。
1位となった「銀魂祭り」は、空知英秋のマンガを原作に2006年から続くシリーズの中からAbemaTV独自の傑作選として長編エピソードをピックアップ12時間にわたり配信した。人気作品に加えて、連続するエピソードのいっき観が視聴者の関心を集めたようだ。視聴者数は204万7710と、2位以下を40万以上引き離す断トツの1位であった。

2位は新海誠監督の映画を集めた「『言の葉の庭』『秒速5センチメートル』『星を追う子ども』3作品一挙放送」である。監督の最新作『君の名は。』が大ヒットの中で、その代表作がまとめて観られるということで人気になった。こちらの視聴者数は、160万735だった。
アニメ作品ではこのほか3位、4位、8位を『進撃の巨人』の一挙放送がつけている。特に4位、8位はいずれも「進撃の巨人 一挙放送 前編」で、視聴者数の合算は221万あまりと1位の「銀魂祭り」を超える。
テレビシリーズに一挙放送は、とりわけ人気の高いジャンルだ。『進撃の巨人』以外にも、『ハイキュー!!』、『戦姫絶唱シンフォギアG』、『ひぐらしのなく頃に解』、『メジャー』、『蟲師』、『セーガーペイン』、『ラーゼフォン』、『蒼穹のファフナー』、『ゼロの使い魔』などがベスト30にタイトルを連ねる。最新作だけでなく、過去の人気作が人気を集めているのも特徴だ。
アニメ以外では、『EXILE EXTREME BEST発売記念! SP LIVEセレクション』が2番組、ベスト10に入っている。全体にアニメが多いのは、配信ビジネスのスタート時に熱心なファンが多いアニメが牽引するパターンがここでも繰り返されたかたちだ。

AbemaTVは、サイバーエージェントとテレビ朝日が共同出資で2016年4月にスタート。スマートフォンやPCなどで様々な番組を楽しめる。これまでの配信サービスに多いオンデマンドとせず、テレビのような番組編成を組むのが特徴となっている。現在は、約30チャンネルを無料で提供している。
スマートフォン向けアプリのダウンロード数は、開始6ヵ月で900万を超えた。その普及の早さも注目を浴びている。

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