創通第3Q減収減益 作品数減もガンダム版権好調で下支え

ファイナンス決算

 アニメ企画・製作の創通は7月11日に、2019年8月期第3四半期決算を発表した。引き続き自社プロデュース作品が減っていることもあり、第3四半期までの売上高は18%減の106億7600万円と減少が続いた。
 しかし利益面では下げ止まっている。営業利益は21億9600万円の1.6%減、経常利益は22億900万円(4.2%減)、当期純利益は14億9500万円(5.1%減)と、下げ幅は小さくなっている。利益率の高いライツ事業の好調が下支えをした。

 イベントを含むライツ事業は売上高40億1300万円(18.6%増)、営業利益17億500万円(9.9%増)、増収増益である。主力のガンダムシリーズが堅調だった。ガンダムシリーズの売上げは29億3600万円で、前年同期の25億3700万円より大幅増になった。アーケードゲームや遊技機の大型案件が貢献し、それに40周年キャンペーンもあった。
 またガンダムを活用した異色のプロモーションが話題なっている。サンリオのハローキティとコラボレーションは、第1弾丸亀製麺、第2弾イトーヨーカドーと企業の枠を超えたプロジェクトである。またプロ野球12球団とのコラボレーション企画も話題を呼んでいる。
 版権事業ではガンダム以外も堅調だった。新規作品の版権収入が前年同期の5億7700万円から7億2000万円に増加した。

 作品プロデュースを中心としたメディア事業は、売上高58億9400万円(34.3%減)、営業利益4億8100万円(27.4%減)と厳しかった。期初計画どおりではあるが、自社プロデュース・出資タイトルの現象が響いている。またキャラクターを活用した販促や集客イベントも減少した。
 プロデュース作品の主力は『それいけ!アンパンマン』、『賢者の孫』、『ダイヤのA actⅡ』など。作品数減少は、近年のアニメ製作のビジネススキームの多様化も影響しているとみられる。代理店やビデオメーカーが中心になった製作委員会の組成による作品づくり以外の製作が増えつつあるためだ。

 そうした環境を見据えて、創通では成長分野の事業拡大に積極的だ。ひとつはイベントで、国内外のアニメ・キャラクターイベント C3AFAに力を入れている。海外展開では、4月に中国では2回目、初めて上海では初めてのC3を開催した。今後も継続していく方針だ。C3AFAを広げることで、今期はイベント事業10億円の売上げを予想する。
 またオリジナルIPの創出では、オリジナルアニメ企画Project Animaで3作品のアニメ化を進めている。2.5次元舞台やゲーム関連など、さらにM&Aも含めた事業領域の拡大を目指す。

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