アニメ企画・製作の創通が2019年6月期の決算を発表した。アニメ業界の構造が大きく変わる中、過去1、2年は混乱もみせていたが、今期は第2四半期までで比較的安定した決算となった。
第2四半期までの売上高は68億3600万円と23.2%の大幅な減少とはなったが、利益でが前年並みの水準を確保した。営業利益は13億6300万円(5.9%増)、経常利益は13億7400万円(1.1%増)、当期純利益は9億3700万円(2.0%増)である。
売上高の減少は主力のメディア事業で、自社プロデュース作品の数が減っていることが理由だ。売上高は38億2900万円と前年同期比40.8%減と、作品数を絞り込んでいることが分かる。期中の主な作品は『それいけ!アンパンマン』、『色づく世界の明日から』、『ガーリー・エアフォース』、『ガンダムビルドダイバーズ』、『美男高校地球防衛部HAPPY KISS!』、『百錬の覇王と聖約の戦乙女』といったテレビアニメシリーズ。またNetflixオリジナルの『HERO MASK』にも製作参加している。
売上げに伴い営業利益も2億800万円と36.0%減となった。キャラクターによる新規の販売促進や集客キャンペーン、イベントの受注も低調だった。
業績を支えたのはライツ事業である。売上高は27億1200万円(前年同期比25.9%増)、営業利益11億7100万円(20.4%増)と好調だ。
主力となったのは引き続き「ガンダム」シリーズ。玩具、アーケードゲームさらに遊技機の版権収入が増加した。また「ガンダム」シリーズ以外でも、出資作品が好調で製作委員会からの配分金収入が増加したとしている。