55年の創作を辿る「富野由悠季の世界」 全国6都市を1年半で巡回

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 『機動戦士ガンダム』や『伝説巨神イデオン』などでアニメ業界に多大な影響を与えた富野由悠季氏の業績を振りかえる大規模展覧会「富野由悠季の世界」が開催されることになった。2018年1月4日に公式サイトがオープン、またガンダム公式サイト「GUNDAM.INFO」などで告知を開始した。
 展覧会は2018年6月22日に福岡市美術館からスタート、同年10月12日に兵庫県立美術館に会場を移す。その後も島根県立石見美術館、青森県立美術館、富山会場(予定)、静岡県立美術館(予定)の合計6会場を巡回する。2020年11月まで、トータル1年半にも及ぶビッグプロジェクトになる。

 展覧会がスタートする2019年は、富野監督の代表作『機動戦士ガンダム』放送開始から40周年、そして『劇場版 Gのレコンギスタ』の展開が始まる。2014年から2015年にかけてテレビ放送された『Gのレコンギスタ』を再編集、新作カットを大幅に追加した富野監督の4年ぶりの新作だ。
 1964年のキャリアスタートから丸55年、今年で78歳を迎える富野由悠季監督に大きなスポットがあたるだろう。また多大な業績をじっくりと振り返るいいチャンスである。

 富野由悠季氏は1941年生まれ。日本大学芸術学部映画学科を卒業後、虫プロダクションに入社し『鉄腕アトム』などの演出・脚本に参加した。その後フリーになり『海のトリトン』、『勇者ライディーン』など後のアニメに大きな影響与える作品を手がける。
 1979年に監督した『機動戦士ガンダム』が大ブームを巻き起こし出世作に。その後も『伝説巨神イデオン』『重戦機エルガイム』『聖戦士ダンバイ』などロボットアニメを多く生みだした。一方で『機動戦士Ζガンダム』『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』『機動戦士Vガンダム』『∀ガンダム』などガンダムシリーズも作り続けた。
 アニメの監督・演出・脚本のほか、小説を書き、作詞もするなどマルチな才能も発揮してきた。

 こうしたキャリアにも関わらず、富野監督にフォーカスした大規模なイベントや展覧会はこれまでなかった。最大の代表作である『機動戦士ガンダム』が富野監督だけに結びつくことを権利者が避けていたとも考えられる。毎年、日本を代表するアニメーション監督にフォーカスする東京国際映画祭の特集企画でも2015年のみは「ガンダムとその世界」と作品をテーマにしていた。
 それだけに今回の展覧会「富野由悠季の世界」は画期的だ。展覧会の開催によせて富野監督は、“「トミノは巨大ロボットを動かすだけではないという部分を記録してみたい」”と述べている。ガンダムだけでなく、ロボットアニメだけでもない“富野由悠季”の創作の軌跡を辿る展示が期待できそうだ。

展覧会「富野由悠季の世界」
https://www.tomino-exhibition.com/

福岡市美術館  2019年6月22日~9月1日
兵庫県立美術館  2019年10月12日~12月22日
島根県立石見美術館  2020年1月10日~3月23日
青森県立美術館  2020年4月~6月(予定)
富山会場(予定)  2020年7月~9月
静岡県立美術館(予定)  2020年9月~11月

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