日本と中国のウェブコンテンツの大手企業が手を組んで、スマホアプリゲーム企画開発やVTuberビジネスを推進する。2018年10月30日に、モバイル関連のIT企業グリーと中国のウェブ企業ビリビリ(Bilibili Inc.)が業務提携を提携したことが明らかにされた。
グリーとビリビリは、日本と中国両国でスマートフォン向けアプリゲーム事業とVTuber事業で協業する。事業推進のために、まず2018年12月中に両社出資の新会社bGゲームスを設立する。bGゲームスは、ゲームの開発・運営をする予定だ。
ビリビリは2009年に設立された動画投稿・配信プラットフォーム。日本アニメを得意とし、近年急成長をしている。2018年春にはニューヨーク証券取引所にも上場している。
動画配信を中心に日本アニメファンの大きなコミュニティを持っている。中国における日本のサブカルチャーの展開において欠かせない存在となっている。グリーは中国市場攻略にあたり、ビリビリのこうしたポジションの活用を狙っていると見られる。
一方でビリビリは日本市場へのアプローチを強めることになる。中国市場で行政によるスマホアプリゲームへの締め付けが強まるなかで、新たな市場として日本に期待をかける。
業務提携の第1弾は、bGゲームスによるオリジナルコンテンツになる。『ソードアート・オンライン』や『とある魔術の禁書目録』など数々のラノベのヒット作を手がけた三木一馬氏(ストレートエッジ 代表取締役)とゲーム『ケイオスリングス』で知られる安藤武博氏のふたりをプロデューサーとした作品を開発する。ヒゥトメーカーが創り出す新たな世界に期待を寄せる。
さらにグリーは、VTuberを手がけるグループ会社のWright Flyer Live Entertainmentとbilibiliの協業もする。こちらはVTuberプロデュースの株式会社バーチャルユーチューバーのプロジェクトを軸として連携する。グリーはプロジェクトの推進にあたり株式会社バーチャルユーチューバーと資本業務提携契約を締結している。