「君の名は。」「ここさけ」 シッチェス国際映画祭アニメーション部門コンペ作品に

第49回シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭

10月7日から16日まで、スペインで開催される第49回シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭の長編アニメーション部門のオフィシャルコンペティションに、日本から2本が選ばれた。新海誠監督『君の名は。』、そして長井龍雪監督の『心が叫びたがってるんだ。』である。
『君の名は。』は国内では現在大ヒット上映中、新海誠監督の3年ぶりの新作映画である。これまでにロンドン映画祭のメインコンペティション、韓国・富川国際アニメーション映画祭の長編アニメーション映画部門コンペティション、イギリスのLoves Anime 2016の出品が相次いで決定しており、これに続く。国内と同様に、すでに海外でも引く手あまただ。
『心が叫びたがってるんだ。』は、長井龍雪監督、脚本・岡田麿里、キャラクターデザイン・田中将賀の3人からなる超平和バスターズが原作のオリジナル作品。田中将賀は『君の名は。』のキャラクターデザインも務めるから、シッチェスではダブルコンペインになる。『心が叫びたがってるんだ。』は、6月のフランス・アヌシー国際アニメーション映画祭でも公式上映されている。

長編アニメーション部門のオフィシャルコンペティションは、『君の名は。』、『心が叫びたがってるんだ。』を含めて6本選ばれている。ネコを主人公としたトルコのCGアニメーション『Bad Cat』、2Dスタイルのファンタジー『Dofus – Livre I: Julith』はフランスから、同じくフランスから詩情たっぷりの『Louise en Hiver』、そして米国の名監督・プロデューサーであるビル・プリンプトンの新作『Revengeance』だ。これらの作品がグランプリを競うことになる。

シッチェス国際映画祭は、世界3大ファンタスティック映画祭を代表する存在だ。SF、ファンタジー、ホラー、サスペンス、時代劇、アニメーションなど、ジャンル映画にフォーカスする。日本映画を積極的に紹介することでもよく知られている。
アニメーション部門では、今 敏監督『東京ゴッドファーザーズ』(2001年)、大友克洋監督『スチームボーイ』(2004年)、細田守監督『時をかける少女』(2006年)、『サマーウォーズ』(2009年)、『おおかみこどもの雨と雪』(2012年)、そして昨年は原恵一監督『百日紅 〜Miss HOKUSAI〜』と、6度もグランプリに輝いている。それだけに2016年の2作品にも大きな期待がかかる。

またシッチェスはアニメーション部門を近年強化している。2016年には短編部門コンペティション、アウト・オブ・コンペ、長編部門特別上映も実施する。ここでも日本作品が上映される。
短編部門コンペティションには、田中孝弘監督、STUDIO4°Cの『Utopa』がある。文化庁若手アニメーター等育成事業で制作された作品だ。特別上映にも日本から2作品。こちらも2016年の大ヒット作『ONE PIECE FILM GOLD』(宮元宏彰監督)、それに1945年の『桃太郎 海の神兵』(瀬尾光世)だ。アウト・オブ・コンペでは、1943年の政岡憲三の『くもとちゅうりっぷ』が上映される。日本のアニメーション草創期の傑作である2本の上映は驚きだ。

第49回シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭
http://sitgesfilmfestival.com/eng

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