プロダクション I.Gが制作したVR映像作品『攻殻機動隊 Virtual Reality Diver』が、8月29日から9月8日まで開催される第75回ヴェネツィア国際映画祭に正式招待された。世界の映画人に向けて最新のVRの技術と映像を披露することになる。
ヴェネツィア国際映画祭は、カンヌやベルリンと並ぶ世界を代表する映画祭だ。受賞だけでなく、オフシャルコンペティションでの上映は、作品のレベルの高さを示すものでもある。
『攻殻機動隊 Virtual Reality Diver』が今回選出されたのは、Best Of VR部門。近年の映像表現の技術と変革を受けて、2017年から始まった。VR(Virtual Reality)を活用した新しい映像ジャンルを対象としている。その世界の映像トレンドの最先端にあるひとつが、本作というわけだ。
『攻殻機動隊 Virtual Reality Diver』は、士郎正宗のサイバーパンクマンガ『攻殻機動隊』を新しいテクノロジーを使うことでVRのエンタテインメント映像としたものだ。メディアアーティストの浅井宣通氏をクリエイティブディレクター、stoicsense Incの東弘明氏を監督に迎えている。
ヘッドマウントディスプレイを装着することで、360℃に広がる映像空間を視聴する。あたかも作品の中に入りこんだかのような経験が出来る。
CG映像を活用することで、この他にプラネタリウムのドーム映像上映、ネット上でのアプリ配信など様々なかたちでサービス提供されている。
直近では香港に本社を持つデジタル・ドメインに、中国でのヘッドマウントディスプレイ)を利用した視聴ライセンスの供与もした。今後は、日本だけでなく中国のVR施設でも360℃の体験が可能になる。
ヴェネツィア国際映画祭は、そうした映像をさらに広く世界にアピールするチャンスになりそうだ。今後のさらなる海外展開も期待される。
『攻殻機動隊 Virtual Reality Diver』
原作: 士郎正宗「攻殻機動隊」(講談社 KC デラックス刊)
クリエイティブディレクター: 浅井宣通
構成: 藤咲淳一
キャラクターデザイン: 黄瀬和哉
企画: Production I.G
監督: 東弘明