任天堂、Cygamesと業務提携で株式5%取得 アプリゲーム共同開発や海外展開支援

提携

 Nintendo Switchで好調な業績を続ける任天堂がスマホアプリゲーム分野で、国内ビッグプレイヤーと手を組むことになった。2018年4月27日、任天堂は2018年3月期の決算発表と合わせてスマホアプリゲーム大手Cygamesとの業務資本提携を発表した。
 任天堂はCygamesと共に新作オリジナルゲームアプリ『ドラガリアロスト』を共同開発・運営をする。2018年夏にまず日本、台湾、香港、マカオにて配信を開始。その後は、欧米での配信も目指す。
 さらに任天堂はCygamesの発行済株式約5%を、第三者割当にて取得することも明らかにした。取得価額は公表されていないが、Cygamesは大手IT企業サイバーエージェントの主要子会社だけに大きな投資とみられる。資本関係も築くことで密殺な協力関係の構築を目指す。

 世界的なゲーム企業と、新興ながらスマホアプリゲームで存在感を持つCygamesの提携は業界に大きなサプライズとなる。この提携の鍵は、今後リリースされる『ドラガリアロスト』への任天堂の評価の高さにありそうだ。
 当初『ドラガリアロスト』は、Cygamesによって企画された。任天堂はこれに対して同社の考えと共通性がある面白いアプリと判断し、企画に参加、共同開発を進めた。
 Cygamesにとってとりわけ大きなメリッットは、海外展開における任天堂の支援だろう。国内で大きな存在を築いたが、海外では必ずしも知名度が高いわけでない。そこに世界的なブランドを誇る任天堂のブランドとノウハウ、全面的なバックアップが加われれば、成功の可能性も高まる。

 一方で気になるのは、任天堂とDeNAの関係である。任天堂はIT企業の大手DeNAとも2015年に資本業務提携を結んでいる。こちらでも任天堂は保有株式10%の大株主だ。
 DeNAとCygamesは事業内容の重なりも多く、任天堂はライバル企業ふたつと提携することになる。これについて任天堂は、Cygamesとの取り組みは『ドラガリアロスト』に関心を持ったため、その共同開発・運営を前提にした業務提携と説明する。いわばコンテンツ主導型だ。
 DeNAとはスマートデバイス関連だけでなく、ニンテンドーアカウントのシステムでの技術・開発などの幅広い事業協力を挙げる。いわばインフラ面を含めた協業で、今後もDeNAとの取り組みを続けて行くという。
 いずれにしても任天堂が、ゲーム機だけでなくスマホアプリゲーム分野への事業拡張を積極的に目指し始めたのは確かなようだ。そのためにすでに実績のあるプレイヤーと手を組むというわけだ。

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