一般社団法人 日本動画協会は2009年より、日本のアニメ産業の動向をまとめた「アニメ産業レポート」を刊行している。日本アニメの産業規模や、映画、テレビ、映像ソフトほかジャンル別の売上高など業界に関する数字とその解説を多数掲載したものだ。
その最新版となる「アニメ産業レポート2017」のサマリーが、2018年1月24日よりインターネット上で無料配布されている。日本動画協会の公式サイトより直接ダウンロードが可能だ。
「アニメ産業レポート2017」は、2017年10月に2016年までの業界の数字をまとめて刊行したものだ。発表時には日本アニメの市場が2兆円を超えたことが話題になり、メディアなどでも大きく取り上げられた。
レポートは全79ページ、テレビアニメ、劇場アニメ、ビデオパッケージ、ネット配信、二次利用、音楽、ライブエンタテインメント、海外などの分野ごとに、最新の数字と共に解説。さらに2016年公開アニメ作品データ「年間パーフェクト・データ」を収録する。
書籍版の「アニメ産業レポート2017」は6480円(税込)とやや値が張るが、サマリーは無料である。ボリュームは、数ページ程度となるが、本編に収められている主要な産業数字のほとんどをカバーしている。
「アニメ産業市場」「アニメ業界市場」の過去14年間のジャンル別の変化、「テレビアニメ制作分数」「テレビアニメタイトル数」「劇場興収」「ビデオパッケージ売上げ」「配信売上げ」など掲載されているグラフは10以上にも及ぶ。特に「日本のアニメ制作会社の分布図」、「海外展開図」は日本動画協会ならだろう。さらに解説や動向もたっぷりある。
サマリーは、アニメビジネス関連のレポートの作成や論文の執筆などで活躍しそうだ。書籍は少し高くいなと思っている時は、まずこちらを手に取ってみるのもありだろう。
サマリーは毎年英語版も作成され、公開されている。ただし今回は日本語版のみで、英語版は後日あらためての公表となる。
「アニメ産業レポート2017」
http://aja.gr.jp/jigyou/chousa/sangyo_toukei