住友商事と米国のコンテンツ配信会社イレーション、そしてグリーは、日本アニメを活用した海外向けのゲーム事業を共同で手がけることになった。2017年8月25日に、3社はゲーム化と共同パブリッシングで合意したことを明らかにした。
第1弾として、国内では2015年春に放送されたテレビアニメシリーズ『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』を基にしたスマートフォン向けゲームアプリ「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか~メモリア・フレーゼ~」を展開する。2018年初頭に配信する予定だ。同作の海外向けのスマホ向けゲームアプリは今回が初となる。
グリーは国内では、2017年6月よりWright Flyer Studiosが開発したゲームをすでに配信している。スタートから1ヶ月で300万ダウンロードを超える人気だ。
配信にあたっては、グリーが版権の管理及びゲームの企画、開発、運営を担当する。イレーションと住友商事はゲームの配信とプロモーション、ローカライズサポートをする。
イレーションは、日本アニメの海外向け配信大手のクランチロールの運営会社。メディアグループのチャーニン・グループの子会社となっている。
住友商事はイレーションと共同でアニメ投資会社を設立するほか、チャーニン・グループとメディア・エンタテイメント分野での戦略的パートナーシップを結んでいる。今回のアニメIPのゲーム分野で取り組みもそのひとつになる。住友商事とイレーションは、アニメ配信だけでなく、アニメを活用した幅広い分野で、ビジネスの拡大を目指すことになる。
一方グリーは、国内ゲームアプリの大手として広く知られている。国内のソーシャルゲームは近年、急成長した巨大な市場だが、ユーザーは広く行渡り、今後は伸び悩みが予想される。そこで海外市場を目指すことになる。
海外でもスマホアプリゲーム市場の競争は激しいが、グローバルで人気の高いアニメで市場を切り拓くことになる。グリー、住友商事、イレーションは、今後もさらなる海外展開を目指すとしている。