キャラクターフィギュアの壽屋、9月26日JQ市場上場へ

ファイナンス決算

 エヴァンゲリオンからアメコミヒーロー、スター・ウォーズまで、ハイクオリティーのフィギュアで知られる壽屋がJASDAQ市場(スタンダード)に上場することになった。2017年8月23日に上場申請が承認され、9月26日に上場することが告知された。
 壽屋は東京都立川市に本社を持ち、フィギュアやプラモデル、キャラクターグッズの製造・販売をしている。直近の年間売上高は81億円、アニメやキャラクターの積極的な活用で国内だけでなく海外でも売り上げを拡大してきた。発行済株式総数は239万7000株 (2017年8月23日現在)。

 上場にあたっては、新たに30万株を公募する。また、代表取締役で筆頭株主である清水一行氏が30万株を放出し、売り出しをする。9月25日に公開価格を決定、9月26日に上場する。
 上場前の株主は34.7%の清水浩代氏のほか、3位(12.52%)に本社が所在する立川の不動産会社立飛ホールディングスとなっている。このほかは親族、社員持株会や取引先銀行などが中心でベンチャーキャピタルなどの投資会社はない。   

 壽屋は1947年に、街中の玩具会社としてスタート。1984年にフィギュアの企画・開発、オリジナルのガレージキットの製造も開始した。
 1995年の人気アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の自社開発製品発売をきっかけに業容を拡大した。その後も『ファイナルファンタジー』、『スター・ウォ-ズ』、『バットマン』、『アイアンマン』など国内外の大手企業からライセンス許諾を受けた商品が好評を博し、業容を拡大している。主力製品はフィギュア、プラモデルとなっている。
 売上高は2012年6月期50億5000万円、13年51億9000万円、14年61億5000万円、15年64億4000万円、16年81億円と順調に拡大。当期純利益も2億円、1億6000万円、2億1000万円、2億7000万江、3億9000万円と安定している。

 海外事業に力を入れているのも、壽屋の特徴である。前年度の海外販売は前期比30.4%増の25億8000万円。全体の3割にあたる。これは日本のアニメやゲームキャラクターの他に、アメコミや『スター・ウォーズ』など海外作品のラインナップの豊富さも貢献しているとみられる。上場後は、アジア・北米を海外2大市場として、さらにグローバル展開を推進する。
 また2017年4月から製作出資に参加するテレビアニメ『フレームアームズ・ガール』が放送されている。アニメ製作への進出など事業の多角化も進んでいる。

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