アニメ企画・製作の創通の2016年8月期第3四半期(15年9月~16年5月)は、前年並みとなった。売上高は176億7000万円(2.2%減)、営業利益は28億100万円(4.0%増)、経常利益は28億円(6.4%増)、そして四半期純利益は17億9500万円(12.5%増)である。
アニメ企画・製作が中心となるメディア事業は、売上高131億400万円(2.2%減)と前年並みだったが、営業利益は10億1700万円と30.8%増となった。これはこれまで高水準を続けていたコンテンツ投資が減少し、償却額も小さくなったためである。
その一方で、同社のプロデュース作品数は高止まりしている。『それいけ!アンパンマン』や「カードファイト!!ヴァンガード」シリーズの継続作品、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』といった大型作品、また自社原作の『アクティヴレイド-機動強襲室第八係-』、『クロムクロ』のような話題作まで、通期では全部で26作品に製作出資する予定だ。
また既存事業は順調だったが、新たな収益源として期待する新規事業が伸び悩んだ。
一方、ライツ事業は、売上高は40億1300万円(2.7%減)、営業利益は17億8900万円(7.5%減)。全体では微減だが、収益構造には変化がある。
好調だったのは海外からの売上だ。ガンダムシリーズ以外では映像ソフトからの版権収入が減少したが、海外からの版権収入の増加がこれを補った。ガンダムシリーズでも、国内課金ゲームの減少が続く中でアーケードゲーム、遊技機と共に海外の版権収入が増加した。