タカラトミー、株式売出しで62億円調達 TV・映画に10億円、スマホアプリに14億円投資

ファイナンス決算

 玩具大手のタカラトミーは、自社保有する自社株の売出しをこの3月に実施する。タカラトミーは自社株をおよそ968万株保有するが、売出し株式数は575万株で発行済株式数の6%程度にあたる。タカラトミーは今回の売出しで約62億3000万円を調達する。
 調達資金のうち10億円は、テレビ番組や映画の製作投資の一部に充てる。タカラトミーグループと関連のあるキャラクターを題材とした作品が対象となる。またスマホアプリ事業の強化には約14億円を予定する。
 さらに玩具製造用金型の購入費の一部として33億3000万円とする。これは大型投資となりそうだ。英国子会社トミーUKの追加出資には5億円。トミーUKは、ヨーロッパでのマーケティング、プロモーションを強化、人件費にも充当する。

 タカラトミーは、組織の再編などもあり、過去4年間の利益が伸び悩んでいた。しかし、2017年3月期は、国内玩具の好調もあり利益の大幅伸びを見込む。
 業績回復の波を受けて、資金調達による積極的な事業拡張を目指す。そのための自社株の売出しというコストの低い資金調たちを選択したかたちだ。

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