電子書籍ストアBookLive  ウェブマンガサイトのフレックスコミックスなど2社を買収

協力

 電子書籍ストア「BookLive!」を運営する株式会社BookLiveは、2017年3月31日付でアプリックスIPホールディングスからアプリックスIPパブリッシング株式会社とフレックスコミックス株式会社の2社を買収することを明らかにした。
 アプリックスIPホールディングスが保有する両社の発行済の全株式を取得し、完全子会社とする。フレックスコミックスは無料マンガサイト「COMICメテオ」や「COMICポラリス」を運営している。BookLiveは両社を通じてオリジナルマンガを獲得、自社コンテンツの拡大を目指す。

 フレックスコミックスは、2006年にソフトバンクグループのマンガ部門として設立された。オリジナル作品を無料で読むことの出来るインターネットマンガマガジンの先駆的な存在だ。掲載作品にはアニメ化もされ人気となった『ブレイクブレイド』や『恋愛暴君』などがある。
 BookLiveはフレックスコミックスと協力することで、自社オリジナルの作品を創出する。競争の激しい電子書籍サービスのなかでの差別化を目指す。

 アプリックスIPパブリッシングとフレックスコミックスを保有するアプリックスは、ソフトウェア開発・販売で知られている。しかし2000年代末から初頭にかけては、総合エンタテインメント事業も目指していた。
 2009年に携帯ゲームのジー・モード、2010年にアニメ制作のAIC(アニメーション・インターナショナル・カンパニー)、そして2012年にフレックスコミックスと相次いで企業買収をした。こうした事業は必ずしも軌道に乗らず、2014年にAICとジー・モードを相次ぎ売却し、アニメとゲームからは撤退していた。

 2015年には、エンタテイメント関連は非中核事業として位置づけた。映像出版関連事業は中間持株会社のアプリックスIPホールディングスに集約されていた。今回の2社の売却で、アニメ・マンガ・ゲーム事業からの撤退は完了する。

関連記事

アーカイブ

カテゴリー

ピックアップ記事

  1. 太素(TAISU)
     『カウボーイビバップ』の渡辺信一郎監督、『九十九』で米国アカデミー賞短編アニメーションにもノミネー…
  2. かがみの弧城
     本屋大賞に輝く辻村深月の『かがみの孤城』は、ベストセラーとして世代を超えて支持を集めてきた。学校で…
  3. クランチロール
    末平アサ氏(チーフコンテンツオフィサー)インタビュー  2021年8月にソニーグループが、米国に拠…
ページ上部へ戻る