TIFFCOM企画マーケットに世界から20作品、アニメーションは6作品 

TIFFCOM

 第37回東京国際映画祭が2024年10月28日から11月6日まで開催される。映画祭に合せて今回も国際見本市TFFCOMが10月30日から11月1日まで設けられる。コロナ禍を超えてのリアル会場復帰は、2024年に続き2回目だ。人と人の直接交流を軸にしたコンテンツビジネスは、昨年以上に盛り上がりそうだ。
 そのTFFCOMの中で近年、大きなスポットが当たっているのが「Tokyo Gap-Financing Market」(TGFM)だ。資金調達をメインに国内外の長編企画を集めたマーケットである。第5回となる今年は10月30日から11月1日まで、世界から20企画が参加して実施される。

 企画マーケットは世界の映画祭、見本市では数多いが、TGFMのその名の通り「ギャップ・ファイナンス」に力点を置いていることが特徴である。すでにある程度資金調達が進んでいる企画が、最終段階の資金をさらに募ることを目的としている。
 TGFMでは企画総予算の60%が確保済みであること、アジアの要素を含むものであることを参加条件としている。これにより実現性が高い企画が集まり、ビジネス関係者にとって魅力的なマーケットとなっている。企画マーケット出品作品からは『All Shall Be Well』、『Shambhala』など世界4大映画祭に公式出品する映画が相次いでいる。

 2024年も有望な企画が並んだ。今回は日伊映画共同製作協定の開始に合わせて、イタリアにフォーカスした5企画を加えた20企画となった。
カンヌ国際映画祭パルムドール受賞監督アピチャッポン・ウィーラセータクンがプロデューサーを務める『9 Temples to Heaven』をはじめ、ベテランが若手監督と組んだ作品が多い。日本からは日本、台湾、米国の国際共同製作で真利子哲也監督が撮る企画、冨永昌敬監督の新作、渡辺淳一の小説を娘である渡邊直子が監督する『月が見ている』などが参加する。

 アニメーション映画の充実もTGFMならだろう。20企画のうち6企画(イタリア企画2つ含む)がアニメーションだ。
マレーシアの『BATIK GIRL』、中国/シンガポールの『THE DRIFTING ROOM』は、日本以外のアジア地域の長編アニメーションがまだまだ少ない中で期待したい作品だ。さらにノルウェーから『NIGHTLING』、フランスとベルギー合作の『WILDHEART』。イタリアから『AIDA AND THE BREATH OF THE MOUNTAI』と『THE STATE OF SOULS』の2本になる。

第5回 Tokyo Gap-Financing Market
https://tgfm.tiffcom.jp/

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