任天堂が過去の自社商品を保存、展示する観光施設「ニンテンドーミュージアム」を2024年秋にオープンする。2024年5月7日に実施された任天堂の2024年3月期決算説明会で明らかにされた。
ニンテンドーミュージアムは、2021年6月に任天堂が京都府宇治市小倉町の小倉工場用地跡の活用方法とし発表された。当初は「任天堂資料館(仮称)」として2024年3月までに完成の予定であったが、予定より1年ほど後ろにずれこんだ。
任天堂は1889年に京都にて花札製造で事業をスタート。創業以来135年の歴史を持つ。1977年に家庭用テレビゲーム機に進出、1983年の「ファミリーコンピュータ」の発売を経て、世界を代表するゲーム会社に成長した。
任天堂宇治小倉工場は1969年に建設され、初期の代表的な商材であるトランプや花札の製造、さらにゲーム機サービスセンターとしての運営されてきた。しかし2016年11月に宇治工場に業務移管されたことから、跡地と建屋を資料館としてリノベーションして活用することになった。2023年9月には施設の正式名称を「ニンテンドーミュージアム」にすることを発表している。
ニンテンドーミュージアムには任天堂が過去に発売した商品を展示する。任天堂の歴史を一望するものになりそうだ。
任天堂はニンテンドーミュージアムの役割を、自社のものづくりに対する理解を広がるためとする。また近鉄小倉駅周辺の活性化も目指す。世界的なエンタテイメント企業の自社ミュージアムになるだけに、国内だけでなく海外からも多くの人が訪れることになりそうだ。
任天堂関連の施設ではこれ以外に、京都市鍵屋町にある創業期の旧本社社屋である丸福樓を改築したホテル「丸福樓」が2022年4月から営業している。築100年以上のアール・デコ様式の建物に、あらたに著名な建築家・安藤忠雄設計の新棟を加えたものだ。
こちらは任天堂の運営ではないが、ライブラリーには初代ファミコンなど任天堂の商品が飾られ、建物と合せて保存施設の役割を果たしている。