IGポート第1四半期減収増益、アニメ制作は受注損失引当でマイナス

ファイナンス決算

 アニメ企画・制作、出版事業のIGポートは、2023年10月13日に2024年5月期第1四半期の決算を発表した。連結売上高は前年比で5.9%減となったものの第1四半期で24億9300万円と前期に続き通期100億円超のペースだ。
 また営業利益は3億2900万円の18.2%増、経常利益は4億5900万円の52.2%増、当期純利益は3億3600万円の33.9%増と利益面の伸びが大きい。IGポートでは投資事業組合運用益が営業外で1億2800万円計上された影響があったとしている。アニメの製作投資の分配金が、利益面で貢献しているとみられる。

 アニメなどの制作はやや厳しかった。映像制作事業の売上は13億4500万円(12.8%減)、そして前年同期は8800万円の営業利益があったが今期は900万円の営業損失だった。アニメ制作の長期化、CG制作費、外注費が高騰しており、受注損失を引当金計上したことが理由だ。一部の作品で受注金額と実際の制作費の逆ザヤが発生しているとみられる。
 期間中の主要作品はテレビアニメ『SPY×FAMILY Season 2』、『怪獣8号』、NetflixオリジナルとしてWIT STUDIOの制作が発表されている『ムーンライズ』、プロダクション I.Gが制作する『ターミネーター』など、映画では『劇場版SPY×FAMILY CODE:White』や『ハイキュー!! FINAL』などがある

 版権事業は好調だった。売上高は4億6100万円(4.1%増)、減価償却費が前年同期より少なったことから営業利益は2億200万円(83.9%増)と急伸した。主要なタイトルは『銀河英雄伝説 Die Neue These』、『SPY×FAMILY』、『進撃の巨人』、『ハイキュー!!』、『バブル BUBBLE』、『攻殻機動隊』、『PSYCHO-PASS サイコパス』など。シリーズ作品が安定して利益を生み出している。
 利益の薄い映像制作事業を版権事業でカバーするかたちになっている。制作での利益は薄くとも、自社作品の映像クオリティを高くることで、版権事業の拡大を目指す戦略もありそうだ。

 出版事業も増収増益。売上高は6億300万円(4.4%増)、営業利益は1億5600万円(52.2%増)だった。主要タイトルは『魔導具師ダリヤはうつむかない~Dahliya Wilts No More~』、『リィンカーネーションの花弁』、テレビアニメして『転生貴族の異世界冒険録』も電子書籍販売が好調だった。
 出版事業ではタテ読みマンガなどを手がけてきた連結子会社リンガ・フランカを23年9月に解散、精算している。これによる24年5月期連結決算の影響は軽微としている。

関連記事

アーカイブ

カテゴリー

ピックアップ記事

  1. 東宝×「World Maker」 
     2023年12月、東宝本社のゴジラ会議室に、ハリウッドの大物監督ジョーダン・ヴォート=ロバーツさん…
  2. 第2回新潟国際アニメーション映画祭
     今年3月に初開催されて話題を呼んだ新潟国際アニメーション映画祭が、2024年3月に第2回を迎える。…
  3. 「アニメーションの表現」
     2023年10月23日から11月1日まで開催されている第36回東京国際映画祭は、昨年より上映本数、…
ページ上部へ戻る