東映アニメーション第1Q 売上好調も実写「星矢」で評価損計上

ファイナンス決算

 2023年7月28日、東映アニメーションは2024年3月期第1四半期の決算を発表した。連結売上高は198億8400万円(10.1%増)と第1四半期としては再び過去最高を記録した。
 好調だったのは版権事業と商品販売事業で、いずれも前期に大ヒットした『ONE PIECE FILM RED』、『THE FIRST SLAM DUNK』、『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』などの劇場映画関連の影響が大きかった。版権事業は売上高97億9300万円(2.4%増)、商品販売は24億100万円(348.7%増)だった。
 映像製作・販売事業は、5.2%減の72億8300万円。大型映画の公開がなかったこと、テレビアニメの作品数が減少したことで、劇場アニメとテレビアニメの売上が落ち込んだ。海外向けの映像販売でも映画『ドラゴンボール超スーパーヒーロー』の海外上映権販売の反動減があったが、映画『THE FIRST SLAM DUNK』の海外上映権販売がその大半をカバーした。

 一方で営業利益は20億9500万円(49%減)、経常利益は39億3800万円(25.8%減)、当期純利益は31億2000万円(22.4%減)だった。利益面では減収幅の大きさが目立った。
 これは期間中に劇場公開された実写映画『聖闘士星矢 The Beginning』で評価損を計上したためだ。期間中の評価損は35億7600万円、この大半がこれに該当するとみられる。この評価損を除くと営業利益は約57億円となり、第1四半期では過去最高水準になる。

 評価損の計上は、『聖闘士星矢 The Beginning』の興行収入が振るわず当初の見込みに達しなかったためだ。本作の興行収入は日本で1億2000万円、北米で110万ドル、中南米で436万ドル、ヨーロッパで114万ドル、今後中国公開が控えているが全世界で10億円強にとどまっている。東映アニメーションでは、他社の大型作品に阻まれて苦戦したとしている。
 通期の業績は、今後リリースされる大型作品に期待することになりそうだ。2023年11月17日公開の劇場映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』、11月9日Netflixで配信をスタートする『悪魔くん』などが控えている。

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