ILM版長編アニメーション「ULTRAMAN」、Netflixで2024年配信開始

ULTRAMAN ILM

 Netflixが今後18ヶ月をめどに配信する長編アニメーションの最新情報を明らかにした。いずれもNetflix配信に向けたオリジナル企画で、全部で9作品になる。ユーザーに向けた目玉タイトルの位置づけだ。
 このなかに、すでに製作と配信が明らかにされているCG長編アニメーション『ULTRAMAN』も取り上げられている。発表によれば作品の配信スタートは2024年に決定した。

 本作は日本の特撮の人気シリーズ『ウルトラマン』をベースにしたCG長編作品で、円谷プロダクションと米国のVFX映像会社インダストリアル・ライト&マジック(ILM)が共同製作をする。タイトルは現在『ULTRAMAN』とだけされている。
 主人公は米国の野球界で活躍するスーパースターのサトウ・ケンで、彼は地球の平和を守るため日本に帰国する。ところがケンは敵の子どもを養育することになり、子育てや親子の問題に直面しながら、自身のエゴを超えてウルトラマンであるとは何を意味するのかを問う。古くからのヒーローストーリーに現代的な背景が盛り込まれる。
 制作スタッフは米国を中心に組んでいる。監督はNetflixのCGアニメーションのミニシリーズ『Lost Ollie』も担当したシャノン・ティンドル、共同監督にジョン・アオシマ。脚本はティンドルと『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』のマイク・ハイメスが手がける。プロデューサーはトム・ノットとリサ・プールが決まっている。

 「ウルトラマン」シリーズは、1966年のテレビ番組『ウルトラマン』の放送以来、数々の作品が作られてきた。近年は特に積極的に幅広い展開をしており、テレビシリーズのほか2022年には映画『シン・ウルトラマン』を公開、2019年にスタートし本年ファイナルシーズン迎えるCGアニメシリーズの『ULTRAMAN』も制作されている。商品化やイベントも活発で、関連売上高も急拡大している。
 今回もそうした“ウルトラマン”ブランドの拡大戦略のひとつとみられるが、特に海外市場を意識しているのは間違いない。ジョージ・ルーカスが創設し、『スターウォーズ』や『インディ・ジョーンズ』で知られるILMの制作となれば、世界的な注目も大きい。Netflixが目玉タイトルとする理由だ。新しい作品は、ウルトラマンの新たな飛躍にもつながりそうだ。

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