15年ぶりに復帰、スタジオジブリ社長に鈴木敏夫氏 星野康二氏は退任へ

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 宮崎駿監督や高畑勲監督などによる数々の傑作アニメ映画を世に送り出してきたスタジオジブリの経営体制が変わる。2023年4月4日、スタジオジブリは4月からの役員異動を発表した。
 代表取締役社長兼会長の星野康二氏が退任し、取締役に異動した。代表取締役プロデューサーの鈴木敏夫氏が新たに代表取締役社長に就任する。鈴木氏は2005年から2008年2月まで代表取締役社長を務めており、その後ウォルト・ディズニー・ジャパン会長を務めた星野康二氏を社長をジブリに招いたの際に社長を退いた経緯がある。鈴木氏の社長復帰は15年ぶりになる。
 星野氏はスタジオジブリ公式サイトにて6月の定時株主総会後に取締役も辞任、スタジオジブリを離れることを明かしている。コロナ禍の終息と昨年のジブリパークのオープン、さらに今年7月の宮﨑駿監督の最新作『君たちはどう生きるか』の完成をタイミングと判断した。

 鈴木敏夫氏は1948年愛知県生まれ。大学卒業後に徳間書店に入社し、「週刊アサヒ芸能」を経てアニメ雑誌「アニメージュ」の創刊に参加、その後編集長を務めた。そこで宮崎駿や高畑勲、両監督に知り合った。スタジオジブリに移籍し、映画プロデューサーとして辣腕をふるった。
 スタジオジブリの劇場アニメのほとんどのプロデュースに関わる。2008年2月から直近までは、代表取締役プロデューサーを肩書としていた。

 4月からのスタジオジブリの役員は代表取締役社長の鈴木敏夫氏のほか、常務取締役に宮﨑駿氏の長男で『ゲド戦記』、『コクリコ坂から』の監督もする宮崎吾朗氏、取締役の宮崎駿監督、2017年から2021年まで代表取締役社長でもあった中島清文氏らで構成される。
 また契約、出版、映像、事業開発、管理、業務、物販、シブリパークの担当者、三鷹の森ジブリ美術館館長ら9名の執行役員が支える。

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