トムスがチームジョイと資本業務提携、中国映画の日本配給などに強み

チームジョイ

 アニメ会社大手のトムス・エンタテインメント(TMS)は、中国映画の日本展開ビジネスを手がけるチームジョイと業務資本提携を結んだと発表した。チームジョイが第三者割当増資を実施、TMSがこれを引き受けて、同社に出資する。
 TMSはチームジョイと協力することで、海外コンテンツの国内展開ビジネスを強化する。日本アニメを海外に送りだすだけでなく、海外コンテンツを国内に届けるという、双方向のビジネスを目指すことになる。

 TNSは『名探偵コナン』や『ルパン三世』のアニメーション制作でお馴染みの老舗アニメ会社。近年はIP創出やアニメプロデュースなど多角的な事業の強化を目指している。
 一方、チームジョイは2019年に中国映画の配給・宣伝業務を軸にした事業会社として設立された。『羅小黒戦記』や『白蛇:縁起』、『ナタ転生』などの中国アニメーションの日本展開で実績を残している。 

 さらに中国の大ヒット映画『唐人街探偵 NEW YORK MISSION』では日本プロデュースと撮影協力し、2022年公開の日本アニメ映画『ブルーサーマル』に製作出資した。多方面に急速に事業を広げる。今後も中国作品の日本向け展開、日本アニメビジネスで、事業成長を目指す。
 事業拡大にあたっては、日本企業とも積極的に手を組む。すでに2022年4月にはブシロードとも資本業務提携を結んでいる。積極的なパートナーシップをとっている。

 TMSは2021年から、海外映画の買い付け、日本配給をスタートしている。韓国のアニメーション 『整形水』、イタリアのアニメーション『シチリアを征服したクマ王国の物語』を劇場公開した。今後はチームジョイと協力しての、中国のアニメーション映画の買い付けや配給の可能性もありそうだ。

トムス・エンタテインメント
https://www.tms-e.co.jp/
チームジョイ
https://www.teamjoy.co.jp/

関連記事

アーカイブ

カテゴリー

ピックアップ記事

  1. 第2回新潟国際アニメーション映画祭
     今年3月に初開催されて話題を呼んだ新潟国際アニメーション映画祭が、2024年3月に第2回を迎える。…
  2. 「アニメーションの表現」
     2023年10月23日から11月1日まで開催されている第36回東京国際映画祭は、昨年より上映本数、…
  3. 『いきものさん』© 和田淳・ニューディアー/東映アニメーション
     日本を代表するアニメーション作家として、いま“和田淳”を筆頭に挙げる人は多いだろう。2010年に『…
ページ上部へ戻る