三鷹の森ジブリ美術館、助成するアニメーション関連調査研究を募集

学問

 三鷹の森ジブリ美術館を運営する徳間記念アニメーション文化財団が、令和3年度の「アニメーション文化調査研究活動助成制度」の助成対象研究の公募を開始した。助成はアニメーション分野の若手研究者育成を目的とするもので、2000年代初頭より実施されている。選ばれた各研究に50万円以内の資金援助や、また研究の際の協力もする。
 募集期間は2022年1月31日まで、助成申請書と調査研究活動計画書を提出する。応募書類の中から2月末までに助成対象者を決定、3月末までに助成金を交付する。助成対象者は1年後の2023年3月末までに研究成果を提出する必要がある。

 ジブリ美術館の助成の特徴は、対象研究を広くとっていることだ。大学院修士・博士課程での調査研究、大学・研究機関・教育機関の従事者、博物館や図書館の学芸員・図書司書、さらにフリーの研究家でも応募可能になっている。
 研究成果は、財団の出版物やWebなどでも紹介される。助成金と合わせてこうした発表機会が持てること、厳しい選考を経た研究といった付加的な要素も魅力のある部分であろう。

 ただし、選考は厳しく、前回(令和2年度)は該当研究がないとして助成対象がなかった。これまでもたびたび該当者なしとする年があった。
 一方で、これまで選ばれた研究の成果は、ジブリ美術館の公式サイトで確認できる。直近では「学研アニメーションの特徴と教育界に果たした役割に関する一考察 ―アニメーション作品分析・製作体制分析・作品評価の分析を通して―」、また「戦後日本における自主制作アニメ黎明期の歴史的掌握 ―1960年末~1970年代における自主制作アニメを中心に―」といったものがある。
助成申請の詳細もジブリ美術館の公式サイトで確認できる。申請書もここからダウンロードするかたちだ。

三鷹の森ジブリ美術館
「アニメーションに関する調査研究活動をサポートします」

https://www.ghibli-museum.jp/news/013522/

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