出版大手の集英社が、少女マンガ・女性マンガに特化した作品づくりの実践講座「集英社の少女漫画学校」を開催する。2020年に実施して話題を集めた「ジャンプの漫画学校」の少女マンガバージョンになる。少女マンガ家志望者を対象に、マンガの作り方を講義する。
講義は全てオンラインで全8回、2021年8月より開講を予定する。開講にあたっては集英社の女性向けマンガ誌「りぼん」「マーガレット」「別冊マーガレット」「クッキー」「ココハナ」、それに「デジタルマーガレット」、 少女マンガアプリ「マンガMee」が協力する。編集者やマンガ家が講師として登壇する。
2020年の「ジャンプの漫画学校」は、マンガ創作のノウハウを広く公開し、若い才能の発掘、育成を目指したことで話題を呼んだ。しかしマンガ出版では、少女マンガも少年マンガと同様に巨大なジャンルになっている。今回は「ジャンプの漫画学校」の成功を他ジャンルに横展開するかたちだ。
一方で「集英社の少女漫画学校」では、「ジャンプの漫画学校」と異なりオンラインのみの講座となる。コロナ禍という状況に加えて、これまでのマンガ原稿投稿者へのスクリーングセミナーでは参加できなかかった志望者も取り込むことも目指している。
カリキュラは「少女漫画独特の表現」「着想のヒント」「キャラクター作り」「絵の上達方法」「コマ割り・画面作り」「ストーリー構成」「漫画家を続けるためのコツ」など。マンガ作家による作画実演も予定する。また受講者に対しては、マンガMeetsを利用して編集者から批評コメントがされる。
講座は1回3時間全8回で受講料が税込11000円。格安は価格設定からも、講座自体は収益事業でないことが分かる。「ジャンプの漫画学校」と同様、新しい作家の発掘と、囲い込みに狙いがあると考えられる。
現在はティザーサイトのみが立ち上がっており、6月1日より「集英社の少女漫画学校」本サイトで受講受付が始まる。希望者は「マンガMeets」に過去作をひとつアップする必要がある。定員は300名と多めに設定されているが、応募者が多数になった場合は選考を実施する。応募締め切りは7月15日までだ。
「集英社の少女漫画学校」
https://shojomanga.shueisha.co.jp/