アニメーションの企画・プロダクションのツインエンジンが、新たなアニメーション制作会社スタジオカフカを設立した。新会社の最初の作品として、人気マンガ『魔法使いの嫁』新作アニメシリーズの制作を担当する。
東京都中野区東中野とアニメスタジオが多く集まる東京西部地区に本社を構え、アニメの企画・開発・制作をする。代表取締役はWIT STUDIOなどでアニメーション制作に携わってきた成瀬晃一氏が就任、取締役として藤山直康氏、渋木一希氏のふたりが参画する。また成瀬氏と長年制作を共にしてきた『ヴィンランド・サガ』キャラクターデザインなどの阿比留隆彦氏、『オーバーロードIII』演出などの寺澤和晃氏らもスタジオに所属する。
発表によればスタジオカフカは、今回同時に製作発表された『魔法使いの嫁』の完全新作エピソード『魔法使いの嫁 西の少年と青嵐の騎士』の制作を目的として立ち上げた。設立当初より人気シリーズの最新作を手がける大きなスタートになる。
『魔法使いの嫁』はヤマザキコレの人気マンガを原作に、これまでもWIT STUDIOのアニメーション制作でテレビシリーズが作られている。これを新設のスタジオカフカが引き継ぐかたちだ。監督は寺澤和晃、テレビシリーズのメインスタッフに新たなスタッフも加わる。
さらに今回は原作者が原案となり、アニメのための完全新作エピソード3部作でアニメ化する。それぞれが原作単行本の16巻、17巻、18巻の特装版に同梱される予定だ。
スタジオカフカをグループとするツインエンジンは、2014年にアニメ企画会社としてフジテレビ出身の山本幸治氏が設立した。グループに複数のアニメスタジオを擁し、それぞれが個性を発揮するかたちで制作するのが特徴だ。スタジオカフカのほか『ペンギン・ハイウェイ』、『泣きたい私は猫をかぶる』のスタジオコロリドや『ゴールデンカムイ』のジェノスタジオ、さらにLay-duce、パンケーキ、EOTAなどが存在する。
ツインエンジンはグループの総合企画やマネジメントのハブの役割を果たしている。いくつものクリエイティブユニットがまとまる組織形態が強みだ。スタジオカフカとツインエンジングループがどんなシナジー効果を生みだすかが、業界関係者からも注目されそうだ。
スタジオカフカ
http://www.studio-kafka.jp/
ツインエンジン
https://twinengine.jp/
『魔法使いの嫁 西の少年と青嵐の騎士』
https://magus-bride.jp/wildhunt/