日本動画協会「アニメ産業レポート2020」要約版を無料公開

アニメ産業市場

 一般社団法人日本動画協会は、2021年1月29日に「アニメ産業レポート2020 サマリー (日本語版)」の無料公開を開始した。協会の公式サイトよりPDF形式で、誰でも無料で登録も不要でダウンロード出来る。
 「アニメ産業レポート」は、日本動画協会が様々な統計に、協会員会社へのアンケートを通じた独自の調査・集計で毎年発表されている。産業統計数字が少ない国内アニメ業界での基礎データとして広く活用されている。

 「アニメ産業レポート2020」の統計・データは、2019年の全体と分野ごとの市場規模を中心としている。レポート自体は2020年11月に発刊され、過去最大の2兆5000億円越えの広義の市場規模や海外、映画、配信などの成長がトピックスとして話題になった。一方でテレビアニメ制作の減少も注目された。
 要約版でも、アニメ産業市場(広義のアニメ市場)、アニメ業界市場(狭義のアニメ市場)の過去18年の推移や、テレビアニメ制作分数、テレビアニメタイトル数、劇場アニメ興行収入、劇場アニメタイト数・分数、配信・ビデオパッケージ、商品化の各市場をはじめ10数点にもなる図表と4Pほどの解説と内容がたっぷりだ。
 好調だった2019年のアニメ業界に対して、不安を抱かせる2020年であるが、新型コロナ感染症の影響にも触れている。詳しい内容はレポート自体で確認したいが、参考資料として数字やトレンドを追うのは、要約版でも十分に役に立つ。

 紙版については現在都内2カ所(秋葉原UDX 2F・AKIBA INFO.×TOKYO ATOM、四谷・東京アニメセンター in DNPプラザ)と京都国際マンガミュージアムショップにて購入可能だ。またエスピーアイ・インフォメーションの販売サイトではダウンロード版が購入できる。
 価格はいずれも1万円(税別)、また2019年にリリースされた全アニメ作品のデータを網羅した「2019年アニメ全作品年間パーフェクトデータ」Web版のアクセスも可能になる。
 また毎年配布されているサマリー英語版は、後日新ためてリリースされる予定だ。

「アニメ産業レポート」 https://aja.gr.jp/jigyou/chousa/sangyo_toukei

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