南米カートゥーンネットワークに日本アニメ枠が復活、第1弾に「モブサイコ100」も

テレビ

 キッズ向け番組放送の有力局カートゥーンネットワークの南米向け放送が、この8月から日本アニメに目を向ける。2020年8月31日月曜日から、平日深夜に1時間の日本アニメ放送枠「Toonami」を開始する。
 「Toonami」は米国のカートゥーンネットワーク/アダルトスイムで、ヤングアダルト向けの日本アニメ放送枠のブランドとして用いられている。ラテンアメリカでも2002年から系列局で設けられていた。しかし2007年には放送枠を完全撤退し、長らく日本アニメ枠は存在しなかった。そこに13年ぶりに「Toonami」が帰ってくる。

 放送枠は月曜日から金曜日までの週5日間、深夜24時から25時までとなる。かなりたっぷりとした時間だ。当面は1年間の予定で展開する。また作品はポルトガル語、スペイン語の吹替えがつけられる。
 第1弾作品は24時から24時半までが、『ドラゴンボール超』。「ドラゴンボール」シリーズは、中南米でとりわけ人気が高い。昨年は地域で劇場公開された『ドラゴンボール超(スーパー) ブロリー』のヒットが注目を浴びた。

 そして24時半から25時は、『モブサイコ100』になる。こちらはカートゥーン ネットワークと同じワーナー メディアグループの配信プラットフォームであるクランチロールが協力する。『モブサイコ100』は日本のワーナー ブラザース ジャパンが製作の中心だ。
 クランチロールは先頃、ワーナー メディアの配信プラットフォームHBO maxとも日本アニメ番組のアグリゲーションで協力をしている。ワーナー メディアのアニメ事業を各所でつなげる役割を果たしている。

 テレビでの日本アニメの放送は世界的には多くなく、現在は日本アニメのほとんどが配信で観られる時代になっている。しかし全てのアニメファンが配信を使っているわけではない。
 また米国でも新たなアニメファンの獲得には依然テレビの役割は大きいとされている。南米地域での新たなアニメ放送枠も、日本アニメファン拡大に一役買うことになりそうだ。

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