記録的な大ヒットを続ける長編アニメ映画『君の名は。』が、海外でもその存在感を高めている。10月25日には韓国で開催された富川アニメーション映画祭の長編映画部門で特別賞(Special Distinction)を受賞した。
グランプリはフランスのセバスチャン・ローデンバッハ監督の『The Girl Without Hands』。グリム童話に基づいた作品で、アヌシー国際アニメーション映画祭の審査員特別賞に続いての大きなアワードだ。審査員賞はカナダのアン・マリエ・フレミング監督の『Window Horses』だった。
『君の名は。』は、もうひとつ観客賞も獲得し2冠に輝いている。観客からの大きな支持を受けた。韓国では2017年に劇場公開も予定されている。
『君の名は。』のアワードは、先頃のシッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭での長編アニメーション部門最優秀賞を受賞に続くものである。
また国内では新海誠監督がASIAGRAPH2016 創(つむぎ)賞、第29回東京国際映画祭ARIGATO賞を相次いで受賞している。度重なる受賞は、映画『君の名は。』の高評価が早くもかたちになったと言っていいだろう。
映画祭のみならず、『君の名は。』は劇場公開でも、今後は海外に広がる。まず10月21日に台湾で公開がズタートしたが、これが記録的なヒットとなっている。2016年10月第4週の週末興収で第1位に立った。2016年に日本映画が興行収入1位になったのは『君の名は。』が初めてだ。
11月3日にシンガポール、10日にタイ、11日に香港と、アジア地域での劇場公開が続く。ヨーロッパでは11月24日の英国が最初となる。その後は、フランスでも劇場上映を予定している。
さらに公開日程は明らかにされていないが、北米では『シン・ゴジラ』や「ドラゴンボールZ」シリーズの配給でお馴染みのファニメーションがすでに本作のライセンスを獲得している。中国でも大手映画会社エンライト傘下のアクセスブライトが、同国での配給権獲得を明らかにしている。今後は、中国での展開も期待される。