2020年7月22日、エンタテイメント企業のブシロードが、2020年7月期の通期連結業績予想を発表した。今年4月21日の段階では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響の見極めがつかないことを理由に合理的な算定が困難として公表を見送っていた。
今回は、緊急事態宣言が解除されたことで経済活動再開の動きが見えてきたとしている。ライブ・イベント事業でも座席数の制限などを考えにいれつつ、段階的な営業再開が可能になったことから公表に踏み切った。ライブ・イベント事業では、2月から多くの公演の中止や延期が多く発生していた。
厳しい局面ではあるが、通期連結売上高は前年比1%増の330億円とほぼ前年並みとする。また営業利益は26億円、経常利益も26億円、さら当期純利益を15億円と予想する。こちらも厳しいなかでの健闘が目立つ。2020年度通期は7月31日の期末が間近なため、今回の予想から大きなぶれはないと見ていいだろう。
業績内容の詳細は決算発表を待つことになるが、6月に発表されている第3四半期までの業績で一部傾向は読み取れる。音楽部門、スポーツ部門はイベントの中止・延期で売上げを減らすが、デジタル部門の上半期、特にモバイルオンラインゲーム部門の伸びに支えられる。