アニメとマンガを取り巻く環境の現在、そして未来をテーマに3日間にわたり講演、トーク、シンポジウムを展開するカンファレンスが開催される。11月15日~17日までの3日間、東京・池袋のとしまセンタースクエアなどで「国際マンガ・アニメ祭 Reiwa Toshima(IMART)」と題したイベントが実施される。
「IMART」は東アジアの文化芸術発展を目指す「東アジア文化都市2019」の一環だ。会場となる豊島区がマンガ・アニメ部門を担当しており、その目玉のひとつである。
「IMART」の特長は、アニメ・マンガ分野のカルチャー、ビジネス、アカデミック、テクノロジーなど多岐にわたるセミナーや講演、シンポジウムで構成されていることだ。セッションの多くはエンタテイメント業界で仕事をしている人たちに向けたものになる。
ゲーム業界では「CEDEC」のような知識・情報を共有するカンファレンスイベントが存在する。しかしアニメやマンガ分野では単発のカルチャー/ビジネスセミナーはあるが、そうした大型カンファレンスはない。「IMART」はそれを目指している。
発表では「新しいビジネスモデル」、「クリエーションの現場」、「テクノロジーのいま」、「個人作家のキャリアデザイン」、「教育の最先端」、「官民一体のあり方」ほか、複数のテーマがすでに挙がっている。開催期間は3日間、複数の会場を使うことから、かなりの数のセッションが期待できそうだ。
参加にはチケットが必要で、10月15日に発売予定。価格やチケット種類の詳細などは後日告知される。
登壇者も第一弾発表として、一部が明らかになっている。基調講演の第一弾はKADOKAWAで数々の海外事業を牽引してきた塚本進氏がする。
海外関連ではフランスのアニメーション学校の名門ゴブラン、メディア芸術の巨大イベントのアルスエレクトロニカの関係者、さらにアニメーションと現代美術のキュレーターGerben Schermer氏、アヌシー国際アニメーション映画祭/MIFAを運営するCITIAの日本代表も務める山口晶氏が参加する。
また『ソードアート・オンライン』『HELLO WORLD』監督の伊藤智彦氏、『BLAME!』『GODZILLA 怪獣惑星』監督の瀬下寛之氏、若手アニメーター/演出として注目の押山清高氏から久野遥子氏、平岡政展氏、水江未来氏らとこちらも話題の多い作家陣と、クリエイターの参加も幅広い。基調講演、登壇者は、今後もさらに多く発表される予定だ。
「国際マンガ・アニメ祭 Reiwa Toshima(IMART)」
https://culturecity-toshima.com/event/1055/
2019年11月15日(金)~11月17日(日)
会場: としまセンタースクエア(豊島区役所本庁舎1階)・豊島区役所本庁舎内会議室
チケット発売10月15日(火)19時(予定)
主催: 東アジア文化都市2019豊島実行委員会/豊島区
【登壇者 第一弾】
[基調講演]
塚本進
(KADOKAWA 顧問 海外担当/ジャパンマンガアライアンス顧問)
[カンファレンス]
Moira Marguin (ゴブラン・アニメーション・スクール アニメーション学科長)
Gerben Schermer (キュレーター:アニメーション&コンテンポラリー・アート)
伊藤智彦 (アニメーション監督)
小川絵美子 (プリ・アルスエレクトロニカ ヘッド)
荻野健一 (デジタルハリウッド大学大学院教授)
押山清高 (アニメーター/アニメーション監督/スタジオドリアン代表)
柿崎俊道 (聖地巡礼プロデューサー、聖地会議 代表取締役)
樹崎聖 (マンガ家、漫画元気発動計画Domix主催)
久野遥子 (アニメーション作家/マンガ家)
庄司昌彦 (武蔵大学社会学部教授、HITE-Media)
瀬下寛之 (映画監督)
塚田有那 (編集者・キュレーター、HITE-Media)
轟木保弘 (ワコム CRBU JPAPマーケティング エンタープライズ/デザイン教育担当エヴァンジェリスト)
平岡政展 (アニメーション作家/CAVIAR)
水江未来 (アニメーション作家)
山川道子 (プロダクションI.G アーカイブグループ グループリーダー)
山口晶 (CITIA日本代表 サンブリッジ取締役代表)