(一社)デジタルコンテンツ協会は、「デジタルコンテンツ白書2019」を2019年9月1日に刊行した。協会は毎年、日本のコンテンツ市場の状況を調査・集計しており、その内容を将来の展望と共に本書にて解説する。
なかでも毎年注目されているのが、国内コンテンツ産業の市場規模である。協会の調査によれば、2018年の市場は12兆6590億円で前年比1.3%増と堅調な動きとなった。ネットワークでのコンテンツが急成長を続けており、3608億円と初めて放送メディアを超えた。パッケージメディアの3742億円とも並び、ネットワークメディア時代の到来を感じさせる。
こうした背景から2019年版では巻頭特集を「動画の時代へ ~伸張するネットワークメディアで流通するコンテンツの全体像~」としている。特に関心が高い動画コンテンツにフォーカスしている。動画配信サービスの現状やユーザー動向をまとめる。国内主要動画サイトの一覧と動画本数などのデータも充実している。
例年どおり、分野ごとの動向も深堀りしている。コンテンツ別では「マンガ」「アニメーション」「映画」「音楽」「ゲーム」「オンラインゲーム」「ライブエンターテインメント」の7つ。メディアごとでは「ソーシャルメディア」「モバイル・コンテンツサービス」「放送」「新聞」「出版」の5つを取りあげている。さらに海外では「米国」「中国」「韓国」のコンテンツ動向を追っている。
コンテンツ産業全体のデータ・市場数値だけでなく、各分野のデータを豊富に収録しているのも特長だ。長年継続的に調査をしていることもあり、時代の変化も捉えやすい。コンテンツ産業の調査、把握に必携の一冊である。
価格は税別1万5000円、A4変型・196ページ。全国書店のほか、Amazonやデジタルコンテンツ協会のサイトでも購入可能だ。
「デジタルコンテンツ白書2019」
http://www.dcaj.or.jp/project/dcwp/index.html
監修:経済産業省 商務情報政策局/編集・発行:一般財団法人デジタルコンテンツ協会
仕様:A4変型・196ページ
発行日:2019年9月1日
定価:本体価格15,000円+税