アニメ製作大手の東映アニメーションは、2018年10月1日付で組織変更を実施する。再編の大きな目玉は、これまで同じ企画製作本部内にあった企画と製作を分離することだ。
企画部門は営業本部と統合する。またアニメーション制作が中心となる製作部門が独立した本部になる。
事業本部は「営業企画本部」「製作本部」さらに「経営管理本部」が加わった3本部体制となる。これまでの企画製作本部のうち企画本部が分離し、営業本部と統合されたのが営業企画本部。企画製作本部には製作部門だけが残り、製作本部に名称を変更する。
また社長直轄であった業務推進部は、経営管理本部に移動する。会計業務の正確性と業務効率性を目指す。
営業部門と企画部門が統合されることについて、東映アニメは市場環境に適合する新たなビジネススキームの開発や映像ビジネスの収益力向上を推進するためとしている。企画開発と資金回収の双方の連動を重視したと見られる。
一方で製作本部の設置は、アニメーション制作の現場の課題解決が念頭にありそうだ。長時間労働の是正や、労働生産性の向上、製作原価の圧縮などを推し進めるという。独立本部とすることで、効率化、環境改善、収益性を製作本部のなかで実現することになる。