ザグレブ映画祭のオフィシャルコンペ作品が揃う 日本からも短編長編など

アワード/コンテスト

 世界三大アニメーション映画祭のひとつザグレブ国際アニメーション映画祭(Animafest Zagreb)が、2024年6月3日から8日までクロアチアで実施される。開催に先立ち4月30日に長編コンペティションのオフィシャルセレクションが発表され、これで全てのコンペティション作品が揃った。
 コンペテシヨンは短編部門が「グランドコンペティション」、「学生コンペティション」、「クラチアコンペティション」の3つから構成。さらに長編部門と子どもと若者の映画部門が設けられている。日本からも、いくつか作品が選ばれている。

 直近で発表された長編部門は、6作品がラインナップされている。日本からは2023年11月に国内公開された『火の鳥 エデンの花』が選ばれた。手塚治虫のマンガ『火の鳥 望郷編』を原作に映像づくりに定評のあるSTUDIO4℃がアニメーション映画化した。監督は『ムタフカズ』などの西見祥示郎が務めている。
 ほかはアヌシーや新千歳、東京アニメアワードなどの各映画祭りでグランプリを獲り、日本で公開中の『リンダはチキンがたべたい!』、新潟国際アニメーション映画祭グランプリの『アダムが変わるとき』、フランスの『シロッコと風の王国』、スペインの『スルタナの夢』、ハンガリーの『Pelikan Blue(ペリカン・ブルー)』。個性豊かな作品が並んだ。

 短編部門はグランドコンペティションが35本、学生コンペティションが42本と作品の数が多い。しかし、日本からの選出は少なった。
 グランドコンペティションに入ったのは、折笠良監督の『みじめな奇蹟(Misérable miracle)』のみだった。日本のニューディアー、フランスのMiyuプロダクション、カナダのNFBが共同製作した。
 学生部門は2作品、東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻・高玉馨さんの『ペットボトル虫』、そして多摩美術大学グラフィックデザイン学科・木原正天さんの『トモヤ!』である。グローバルなステージでの活躍が期待される。
 子どもと若者の映画部門は、日本の作品も多い。3歳-6歳部門では、宮澤真理さんの『こにぎりくん つながってる?』と多摩大学グラフィックデザイン学科・中本朱音さんの『ザ・ワンワン・フォー・ミー』、10歳-14歳ではAzusa Fujiiさんの『Cossie of Chairville』が上映される。さらに14歳以上では2本がラインナップされている。木戸口未歩さん(多摩美術大学グラフィックデザイン学科)の『Hottest Tokyo』、相馬路子さんの『さざ波の少女たち』である。

ザグレブ国際アニメーション映画祭 (Animafest Zagreb)
https://www.animafest.hr/en/2024/

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