ピクサー・アニメーション・スタジオの最新作『インクレディブル・ファミリー』が、世界的な大ヒットになっている。製作・配給のウォルト・ディズニーは、2018年9月4日、本作の米国興行収入が6億ドルを突破したと発表した。
米国で映画興行収入が6億ドルを超えるのは、長い映画史の中で9本しかない。アニメーション映画では初で、このジャンルで歴代1位となる。同じくピクサーが制作した2016年公開の『ファインデイング・ドリー』の4億8600万ドルを大きく上回っている。
『インクレディブル・ファミリー』は、2004年に公開された『Mr.インクレディブル』の続編にあたる。スーパーパワーを持った家族の活躍を描く。米国では2018年6月15日に公開、初週末で1億8200万ドルという驚異的な記録を叩き出した。
第1作の興行収入は2億6100万ドルと『インクレディブル・ファミリー』の半分以下だった。14年ぶりでの第2作となった今回は、家族の結束を描いたストーリーやアクションの楽しさに加えて、テレビ放送やキャラクター展開など10年以上にわたり続けてきたフランチャイズによる知名度の高さが高い数字につながったと見られる。
米国以外でも大ヒットが続いている。これまで海外で5億6400万ドルを稼ぎ出し、ワールドワイドでは11億6600万ドルとなる。日本円で1200億円規模にまで膨れ上がっている。
しかしこれでもアニメーション映画の世界興収では歴代2位で、12億7600万ドルの『アナと雪の女王』の後塵を拝している。これは日本で興収が大きく影響しているとみられる。日本では興収255円を稼ぎ出した『アナと雪の女王』に対して、2018年8月1日に全国公開した『インクレディブル・ファミリー』は、現在までで44億円。こちらも大ヒットではあるが、日本だけでおよそ2億ドルの差がついている。
『インクレディブル・ファミリー』は、今後9月中にドイツとヨーロッパで公開をスタートする。ここでどのくらいの数字をあげるかが、アニメーション映画世界歴代1位に到達するかの鍵になりそうだ。