北海道の新千歳空港ターミナルビルを会場にする新千歳空港国際アニメーション映画祭が、2018年で5回目を迎える。国内外の旬なアニメーションを一堂に集め、発信する日本でも数少ないアニメーション映画祭だ。
今年もソラシネマちとせなどを会場に11月2日から5日までの4日間を予定する。昨年は3万3000人以上が来場し大盛況となったが、今年はオフィシャルコンペティションに短編部門だけでなく、長編部門、学生部門も加わり、さらに拡大する。
8月3日には、新たに招待プログラム第1弾が発表された。ひとつはアニメーションスタジオコミックス・ウェーブ・フィルム(CWF)にフォーカスしたものだ。CWFは最新作『詩季織々』で中国のハオライナーと共同で取り組んだが、同社の代表でもあるリ・ハオリン監督のトークを実施する。
またCWFの関係者をゲストに招いたスタジオの制作活動についてのトークもある。『君の名は。』や『秒速5センチメートル』で知られるCWFを解き明かす。
もうひとつ特集企画は、「TVと実験」と題した。11PM「ミニミニアニメーション」で1964年から18年間にわたり短編アニメーションを放ってきたクリヨウジ監督や、2018年に深夜アニメ枠で実験精神を爆発させた『ポプテピピック』などを取り上げる。
『ウゴウゴルーガ』総合演出を務めた元フジテレビの福原伸治プロデューサーと『ポプテピピック』の須藤孝太郎プロデューサーのスペシャル座談会は話題になりそうだ。商業主義の中心とみられがちなテレビと「実験」の組み合わせが新鮮だ。
国際審査員・ミュージックアニメーションコンペティション審査員も一部発表されている。国際審査員には、ファントーシュ映画祭ディレクターのアネット・シンドラー氏、アニメーション作家のエマ・ドゥ・スワーフ氏、さらにハオライナーのリ・ハオリン氏も加わる。日本からはアーティストの谷口暁彦氏、国内外での映画祭の活躍が続く冠木佐和子氏が務める。
ミュージックアニメーションコンペティションは特別審査員に須藤孝太郎氏。アニメーション作家そしてマンガ家としても高い評価を受ける久野遥子氏、映像作家橋本麦氏が決定した。
久野氏は今年の映画祭のメインビジュアルも描いており、橋本麦氏は公式トレーラーを担当する。様々な面から映画祭を盛り上げる。
第5回新千歳空港国際アニメーション映画祭
http://airport-anifes.jp/
2018年11月2日(金)~11月5日(月)
新千歳空港ターミナルビル(ソラシネマちとせ他)